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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

道路、道路、道路…

 国土交通省が「道路整備中期計画」の素案、というのを公表しました。2008年から10年間にわたる道路整備事業の全体計画という触れ込みで、10年間の事業費総額はなんと65兆円!!舌がもつれそうな、気が遠くなりそうな、目が回りそうな金額です。そこのけそこのけ、道路が通る…ブルドーザーを先頭に突進してくる冬柴大臣の姿がやたらとリアルに想像されて、ホント、まいります。
 この計画素案の中に、187の「高規格幹線道路」の点検評価資料というのが含まれています。それぞれの路線の「費用対効果」などを計算し、事業化の意義を確認しようということらしいのですが、結論は、すべての路線が高い費用をかけても整備効果あり。なんだか出来レースじゃないの?とにかくこの「高規格幹線道路」の事業費を合わせただけでも150兆円を超えると言うのですから、要するに国土交通省が言いたいのは、道路特定財源を一般財源にするなんてもってのほか、つくる意義のある道路は山とある、ということなんでしょう。
 それにしても、こうした省益丸出しのキャンペーンを目の当たりにすると、つくづくこの国は「道路」に執着しているんだなぁと実感します。社会と国民生活の多様な課題を見渡しながら、施策の効果や優先順位をしっかりと考えていくという視点が、本当に必要です。
 ちなみに、外環道の大泉~東名区間もこの中期計画素案に盛り込まれており、整備費用は1.6兆円、3つのインターチェンジを作ることによって増える0.4兆円もしっかり上乗せされています。外環のこの区間は最も整備効果が高いとなっていますが、他方では、青梅街道インタなど計画地住民や道路周辺の地域が受ける影響がもっとも鋭く現れる路線の一つでもあります。道路だけ、国土交通省だけに大盤振る舞いするような発想で、外環計画が進められるようでは困ります。

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