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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

練馬駅北口に17階?

 練馬駅北口に約4000㎡の区有地があります。この活用策をめぐって、議会も巷もなにやらかまびすしくなってきました。
 区が設置した「活用検討会議」は10月に4回目を開催。ここで区が、はじめて具体的な活用イメージを出したのです。その資料を見て、思わず「えっ?」。なんと17階建ての高層ビル。しかも、その中身を見ると、1~5階は「複合商業施設」。8階と9階は「専門学校」。10階~17階は「一般事務所」。これはすべて、民間の機能です。「公共機能」が割り振られているのは、6階と7階の2フロアのみ、面積にしてわずかに1割。「官民協働による整備」なんて言っていますが、こりゃどう見ても、民間の開発ビルだ…
 しかし…しかし、問題なのは、この事実上の民間再開発ビルが建つのが「区有地」だということです。大切な区有地。「駅前の一等地」という目で見れば、再開発ビルを建てようという発想は当たり前に出てくるかもしれません。しかし、公共の土地という視点に立てば、たとえばその空間が地域の中で果たすべき役割だとか、必要とされる公共施設が何かといったことは、まったく違った風に見えてくるはずです。モニターアンケートで「区民の福祉・文化の向上」や「周辺環境との調和」を求める声がとても多かったのは、公共用地である以上、ある意味で当然です。練馬駅のホームから北口を見れば、17階もあるビルは周辺には皆無です。区が描くビルは、間違いなく、北口一体が大きく姿を変える嚆矢となるでしょう。
 この何年か、都心で大きな再開発ビルが作られ、華やかさと先進性と営利性を競い合ってきましたが、ふた周りも三回りも遅れて、しかも練馬区が、しかもしかも区有地で、こんなビルを建てることに、私は強い違和感を感じています。

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