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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

認可保育園がこれでいいのか?

 区内関町北に新たに認可保育所が開設されるという報告が、11月16日の健康福祉委員会にありました。開設者は、(株)日本保育サービス。練馬区内でははじめての、営利企業による認可保育所開設です。
 営利企業が保育所を運営すること自体は、規制緩和のなかで法的にも認められるようになってきたことですから、今はあえて口を挟むつもりはありません。しかし、それにしても、隣地の住民のお話を伺ってみると、はたして認可保育所がこれでいいのだろうかと、強い疑問を禁じえません。
 たとえば、説明会の翌日に、近隣の住民からさまざまな意見が出されたにもかかわらず、工事に入るという強引さ。周辺の住民の理解や協力なくして、保育が円滑に実施できると考えているのでしょうか。そして、「騒音が心配だ」と指摘されると、持ち出されてきたのが「高速道路用の高さ3メートルの防音壁を園庭周囲に張り巡らせる」という“対策”です。この感覚…とても保育に携わる事業者のものとは思えません。人の背丈の倍もあるような壁で囲まれた園庭で、子どもたちが伸びやかに育っていけるでしょうか。
 だいたい、住宅と敷地を接して園庭を設けるという計画自体が、あまりに近隣の住民への配慮を欠いています。こんな配慮を欠いた計画だから、近隣は不安を感じるし、付け刃の対策を講ずれば「防音壁」のような本末転倒の話になってしまうのです。
 事業者の考えを知りたい。保育を委託する区の議会の一員として、知らないわけにはいきません。そして、練馬区です。区立ではない以上、区の責任と権限におのずから限界があるのはよくわかります。しかし、ことは保育にかかること、しかも認可保育所の保育です。認可を取る際には、区は意見書まで出さなければなりません。他人事では済まされないはずです。
 保育園が増えることはありがたい。しかし、安心して預けられる、地域に愛される保育園であってほしい。 

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