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練馬駅北口区有地の“原点”(続)

 練馬駅北口にあったカネボウ跡地が区有地になった経緯を追ってみると、区議会の中でもいろいろな議論があったことがわかります。議会事務局にお願いして過去の資料を探してもらったのですが、跡地の購入に関連して、区議会で採択された陳情・請願はこんなにあります。
請願150号(1977/10/7採択)
カネボウ工場跡地を公共用地として確保されたい
また、広場と誰でも利用できる区民施設を取り入れた、民主的一体的跡地利用をされたい
請願152号(1977/7/27採択)
練馬駅北側のカネボウ工場跡地は、練馬の中心であり、核である。また、周辺は過密地帯であり、公害と災害から地域住民を守るためにも、当地を早急に公共用地として確保されたい
陳情182号(1977/10/7採択)
カネボウ跡地が練馬区民の“ひろば”として利用できるよう、下記事項について検討されたい
①区民全体とのかかわりで利用計画を立案されたい
②利用計画の内容については“ひろば”としての利用を優先して考慮されたい
③土地を一体的に利用されたい
④利用計画の具体的内容策定については、住民参加を原則とされたい
請願233号(1978/7/14採択)
カネボウ跡地が公共用地として確保されたときには、下記事項をただちに実現するよう措置されたい
①隣接道路を拡幅し、歩道を設置すること
②西武線沿い跡地内通行路を終日通行できるようにすること
③駅に隣接する跡地に自転車置場を設置すること
陳情51号(1981/7/21)
カネボウ跡地については…(中略)…地域住民と区民の要望を実現する開発をしていただきたく、下記事項について措置されたい
①カネボウ跡地(都有地分※)について、区が主体的に区民の要求を実現する立場から、計画を作り、公表されたい
②そのための用地として確保されたい
    ※カネボウ跡地のうち1/4は区が購入し現在の文化センターを整備、他の3/4はいっ
     たん都が購入したのち区に譲渡された

 こうした経過からは、カネボウ跡地を取得するために区だけでなく区民・議会の大きな努力があったことがうかがわれます。そして、跡地については、区民の意向を十分に踏まえたものにすることと合わせ、「ひろば」としての活用が繰り返し確認されていることもわかります。
 議会で繰り返し確認されてきたこれらの公的な意思は、当然、これからの跡地利用の議論の中でも十分に尊重されなければなりません。それにしても、歴史をたどるのは大切なことですね…

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