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燎原の火

 “燎原の火”という言葉があります。最近はあまり使われないのかな…ちょっと古風な言葉ですが、草原を焼き尽くす火のように勢いが盛んで、とどめようのないもののたとえとして使われる言葉です。
 大二中を分断する道路計画の見直しを求める陳情署名が、ついに5800筆に達したそうです。署名に取り組み始めたのが正月明けとのことですから、わずか1ヶ月。しかも組織を使って集めた署名ではなく、本当にたくさんの方が、地域に入り、ひとりひとりのつながりの中で広げていった署名ですから、これは驚くべき数字です。20年、区政や地域の運動にかかわって様々な署名運動を見てきましたが、これほど地に足のついた、そしてなお力強い勢いで広がる署名は、まず見たことがありません。“燎原の火”のごとく…そう、この言葉がふさわしいと思えるほどです。
 この陳情署名が始まるころ、私もご相談を頂きました。しかし、もはやどこで誰が取り組んでいるか、私にはさっぱりわからないくらい署名は広がっています。まさに、これこそ地域の声、人の声です。この声を、どの議員も謙虚に聞かなければなりません。
 大二中の問題はまだまだ先のことといったことを言う人もいるようです。しかし、大二中も含む区間の測量が来年度には始まります。そのための経費も、新年度の予算案に盛り込まれました。そして、測量から事業化へ至るこの道を掃き清めるために、教育委員会は校庭内平面交差を前提にした検討に入っています。事業は、確実に動き出そうとしています。測量が済めば事業認可、そして用地買収です。大二中の校舎と校庭が実際に工事に入るのはまだ先だとしても、道路の構造と大二中の取り扱いに関する枠組みが定まるのは、すぐそこです。
 道路問題に少しでも触れたことがある人なら、測量が始まる前、計画の枠組みが固まるところでしっかりと問題にしていかないと、設計に入ってから計画を変更させるのはたいへんであることをよく知っています。用地買収が動き出したときはもう計画はどうしようもないということをよく知っています。大二中問題は、今、大切な節目に差し掛かっています。

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