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日銀グラウンド、NTT社宅跡地を購入へ

 練馬区が、石神井にある日本銀行石神井運動場(日銀グラウンド)と中村の旧NTT社宅跡地を買い取る方針を明らかにしました。日銀グラウンドが4.7ha、NTT社宅が1.5ha、二つあわせるともしかすると200億円近くになるかもしれないという大変な買い物です。
 石神井グラウンドは、石神井公園と隣接してとてもよい緑があり、区民の大切な憩いの場です。NTT社宅跡は、もともと緑が比較的少ない区東部にあって久しぶりに出た大規模な空地で、区は公園として整備する予定です。放っておけば民間の開発に委ねられる恐れが強い中で、緑を守り、公園を増やすことは、大切で貴重なこと。その点では、この二つの土地の購入に踏み切った区長の決断は理解できるものです。
 しかし…しかし、なんです。何しろ高い。年間予算2000億の自治体が200億の買い物です。しかも、日銀グラウンドのほうは、実は都立公園として整備する予定で都市計画がかけられている場所なのです。都立公園をなんで区が買わなければならないの? 都立公園予定地が開発に回されようとしているのであれば、何よりもまず、都が責任を持って購入すべきでは? それに、所有者は日銀。事実上の国有財産みたいなものです。公的な役割を果たさない資産なら、売却もいいでしょう。しかし、地域の中で大切にされ、公園として都市計画もされている土地を、しっかり対価を得て売り払うなどということが日銀の考えるべきことでしょうか? 国、国会議員はこれでいいと思っているの? 結局のところ、土地の所有権が移ることと引き換えに、自治体の税金が日銀(国)に吸い上げられるだけだとしてたら、何かおかしいと思いませんか…
 200億近い購入経費は、実際には、国の補助金や都からの交付金をあて、借金部分も都の「財政調整」で手当てされそうだということですから、区として大きな痛みを伴う買い物にはならなくてすみそうです。しかし、たとえそうなったとしても本来あるべき解決とは違う、と複雑な思いです。

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