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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

外環、区はどうする?

 外環延伸事業について、国と都が「対応の方針(素案)」を公表しました。

東京外かく環状道路 対応の方針(素案)

 この「対応の方針」は、都市計画決定を受け、それぞれの地域ごとの課題を拾い出し整理したうえでそれにどう対応していくかをまとめたものと位置づけられ、この方針が決まれば、次はいよいよ事業化の段階に移ります。外環事業は、大きな節目を迎えようとしています。
 それにしても、地域の意向、地元の住民や自治体の意向を押し切り押しつぶしながら事業化へと走り始めた国や都の姿勢は、ちょっと異様です。とくに、青梅街道インターチェンジに関することまで「対応の方針」に組み込まれているのには、さすがに驚きあきれます。この地域では、地元の町会との意見交換が始まったばかりで、課題検討の段階にすら到達していなかったからです。課題も整理できていないのに方針が出る。地元の皆さんとの話し合いがまだまだ入り口に立ったばかりだというのに、その積み重ねも乱暴に打ち切る…とんでもない話です。
 こうした国のやり方には、さすがに区も注文をつけざるを得ません。23日に開かれた区議会交通対策区別委員会では、私の質問に対して、「(国のやり方は)フライングととられかねない」「遺憾だ」という答弁がありました。

都市整備部長 「区といたしましても、青梅街道インターチェンジにつきましては逆に区が率先して話し合ってきた経緯がございます。この課題を何とか整理するために、まだ入り口のところで整理がされていないということでその議論までいたっていないのが実態でございます。そういう意味合いでとらえますと、今回の方針というのは、ある一面を持っては、国と都が出したものにせよ、フライングという懸念がされるということは私どもも十分認識してございます。私どもは、やはり今後も国や都に求めていくのは、これまで区が地域の方々と話し合ってきた内容を継続して話し合っていただき、その課題をきちっと整理して頂く必要があると考えております。」

 まったくです。地元住民だけでなく区の意向まで無視して、このまま(素案)が取れ、「対応の方針」が確定することはとうてい認められません。青梅街道インターチェンジに関する部分は、削除・撤回すべきです。

 23日の委員会で、私は、国の担当者を参考人として呼ぶことを提案しました。国と区との姿勢や考えかたがこれだけ食い違っている中で、区を通してしか質疑や調査ができないのでは決定的に不十分です。法律や条例で、委員会がその調査のために参考人を呼ぶことが認められています。ぜひ参考人を、と主張したのです。共産党やオンブズマン練馬の委員は即座に賛成してくださったのですが、他の会派からは…

「うちとしては、区の皆さんが一生懸命国に対してもやって頂いているということは非常に感謝しています。答弁を信用しておりますので、そういうことは必要ないと思います。」(自民党)
「委員会ではなくて、関係者がお話を伺うということはありえてよいと思うが、参考人というのは、ちょっとなじまないかなと感じている。」(公明党)

といった意見が出され、委員会全体の合意とはなりませんでした。残念!でも、公明党の委員がおっしゃったように、参考人以外の形で話を聞くことができれば、それでも意義があると思います。区議会が区議会として主体性をもって調査権を発揮できるかどうか、真価が問われるところでもあります。

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