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保育園「委託化」を考える その4

「当面、平成21~28年度の8年間に…16園の運営業務を民間に委託することにより、保育サービスの施設運営の効率化を図り、待機児童の解消や在宅子育て家庭の支援などの財源を確保し、保育サービスの充実を積極的に進めていくこととする。」(区立保育園の運営業務の民間委託について2007.6.18)

 委託⇒「効率化」⇒「財源の確保」。保育園「委託化」の目的は大変分かりやすく、率直で、もっと言えばあけすけです。今回の「委託化」計画は、一にも二にも、財源確保の手段として位置づけられているのです。
 実は、2004年から一気に加速化された「委託化・民営化」は、これほど露骨に「財源確保」を目的として掲げていはいませんでした。たとえば、「新行政改革プラン」ではこう書かれています。

「(委託化・民営化によって)区が持つ知識や経験を委託先と共有し、サービスの維持・向上と効率化を図ります」

 少なくとも3年前は、委託化・民営化は「区民との協働」、「サービスの維持・向上」の手段としても確かに位置づけらていたのです。
 この変化は、決してどうでもよいものではありません。経費節減の陰で、「サービス水準」はどうなるのか、維持できるのか、高まるのか。区民との「協働」は進むのか、停滞するのか、後退するのか。保育園「委託化」に対する保護者や区民の根強く、かつ深刻な不信と不安は、まさにこの点をめぐって生じてきたものだったからです。
 財源確保を最大の目的とした保育園「委託化」が、何をもたらすのか。いろんな角度から検証してみます。(続)

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