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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

「新型コロナ」と、きちんと向き合いたい ~“リスク対話”のために~

この土日は「外出自粛」。「首都封鎖」という言葉まで知事の口から飛び出し不安が大きく広がっていますが、皆さんはどうしておられますか。
感染が爆発的に広がらないように。重症者が急増して医療が崩壊しないように…誰もがそう願いますが、しかし、リスクはどの程度のものなのか、何をすれば効果的なのか、どこまで生活や自由を我慢しなければならないのか。先の見えない毎日に、気持ちも滅入りがちです。
「新型コロナ」対策は長期戦だと言われます。であればなおさら、一人一人が納得できるていねいな説明、そして社会的経済的な負担への目配りが大切です。私は、とくに
①客観的な事実と根拠に基づいた市民との誠実でていねいな対話が足りない
②真っ先に負担を強いられようとしている社会的に弱い立場の人々の現状に共感が寄せられていない
と、今、強く感じています。

「新型コロナ」問題については、区政に関わることも少なくないとはいえ、私が責任をもって、またみずからの権限と職務に関わって言葉にできることは必ずしも多くはありません。他方、たくさんの不安の声、戸惑いの声を耳にしている立場として、そうした声を言葉に代え、責任ある立場の人々——行政や医療専門家とのしっかりした「対話」につなげることは私にも可能であり、ふさわしい仕事の一つであるとも思います。

リスク・コミュニケ―ションという言葉があります。とりあえずWikipediaに頼らせてもらうと、こんな風になります。

リスクコミュニケーション (Risk Communication) とは社会を取り巻くリスクに関する正確な情報を、行政、専門家、企業、市民などのステークホルダーである関係主体間で共有し、相互に意思疎通を図ることをいう。合意形成のひとつ。

「新型コロナ」問題で一番立ち遅れているのは、実は、このリスク・コミュニケーションではないか。たくさんの市民を、その全生活に渡って巻き込み揺さぶるであろう「緊急事態」まで考慮されているというのに、そして対策の中核を担うべき医療現場ではむしろ医療の「崩壊」が危惧され、医療従事者自体が最大の感染リスクを背負わされようとしているのに、市民と専門家や政治家、医療従事者・医療現場と医療政策部署とのコミュニケーション、「対話」は驚くほど欠けています。

いったい何が起きているのか。どこまで感染が広がっているのか。暮らしは、仕事はどうなるのか。政治家の『決断』や「危機意識」も大切かもしれませんが、病むのも、苦しむのも、一人一人の市民です。「わたし」や「あなた」が自分の意志と判断でしっかりと、適切に、最善の選択ができるように支えることこそ、政治の大きな責任である。一人の議員として、そう強く感じています。
そんな思いで、私のオフィシャルサイトの中で、市民のための「新型コロナ」に関する“対話”のテーブルを広げてみようと思い立ちました。“対話”の本質上、読者の皆さんからの参加、発信は大歓迎であり、むしろ必須のことです。関心を持っていただければ嬉しいです。

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