CHANGE!

　アメリカ合衆国の大統領選、無責任な言い方が許されるなら、おもしろかったですね。アフリカ系の人が大統領になったということはそれ自体、アメリカの歴史の中でも画期的なことだろうし、いつもながらの激しく、自由な選挙の様子はなんとも刺激的だし、厳しく長い選挙戦の試練にさらされる候補者の姿には同情しつつもこれが選挙だよなぁと思うし、何より「ＣＨＡＮＧＥ！」という意志がこの大国を動かしたというのは、やっぱりおもしろい。アメリカが「ＣＨＡＮＧＥ！」なら、日本だって「ＣＨＡＮＧＥ！」…ん、変革？変化？…とにかく「ＧＨＡＮＧＥ！」だ、と思ってしまいます。
　しかし、ちょっと冷ややかに見つめてみれば、いったいどう変わろうとしているんだろう？このアメリカという国は、これまであまりに無責任かつ傲慢に世界を揺さぶってきたのに、そのことに対する反省や悔悟はどのくらい語られているんだろう？

　選挙って、便利なものですね。何もかもがリセットできる、リセットしても許されるように感じてしまいます。何年かに1回、このリセットをかけることで、都合よく過去を精算し、その場限りの責任逃れを通し、忘れてはいけないことまで忘れてしまう…ただ行きつ戻りつしているだけでなく、確かに前に進んでいるという実感が、どれほど人々の中にあるのか。そして、この何年間かのあいだにアメリカのために世界中がこうむったさまざまな痛みや苦しみは、誰が癒してくれるのか…。オバマさん、見てますよ！

　日本の選挙、衆議院選挙は、今か今かと言っているうちに年を越しそうな気配です。日本もまた変わるべきときに来ているはず。見かけだけ、看板や「顔」や組み合わせだけでなく、真剣に、確実に変革し作り替えていくために、一人の地方議員でしかない私に何ができるんだろうと、考えています。