大泉学園駅の南口から程近く、一軒のお宅が解体され、あっという間に更地になりました。その更地に残った一本の桜。一本と言ってしまうのもためらわれる立派な桜で、幹径だけでほとんど1mあります。幹回りだと3m…樹木の評定をする眼など全くありませんが、そうそうない桜です(写真)。
更地になり、建て替えか開発なのでしょうか。桜は、どうなるのでしょうか。すでに大きな枝が2本ほど、幹の付け根から重機か何かで折られてしまって痛々しい様子。間もなく伐採されることになるのでしょう。
区に確認したところ、この桜、保護樹木には指定されていないようです。また、幹径30㎝以上の樹木の伐採は条例で届け出が義務付けられていますが、その届け出もなされているようです。やはり、この桜は伐られてしまう…。
今日、桜の前にいると、たまたま小さなお子さんと通りかかった若いお母さんが、「この桜、伐られてしまうんだねぇ」「もったいないねぇ」としみじみ。思わず声をかけてお話をしたら、以前、すぐ前のお宅に住んでいたとか。「民有地だから仕方ないんでしょうね…」
民有地だし、所有者の方のご事情はもちろん、おありでしょうし、それはそれとして尊重されるべきことです。保護樹木であったらまだ区の努力を求める余地はあったのでしょうが、それもかなわぬとしたら「残して!」と言っても所有者のご負担を求めるだけになりかねません。でも、やっぱり問いたくなる。仕方ないんでしょうか…?
きっと同じようにして、区内のあちこちで、毎日のように大切な緑が消えていっているのでしょう。制度や条例がこうした樹木を守り残せないとしたら、それは、制度や条例を見直すべきことです。
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