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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

「高架下」余話…

 土曜日の夜、大泉学園町にお住まいの会員、ニュース読者の皆さんと小さな会合を持ちました、場所は大泉北地域集会所。出張所に併設された施設で、以前は「区民館」と言っていたところです。行かれた方はお分かりの通り、入口が分かりづらいだけでなく、3階まで階段、エレベータはなし。集会所は3階で、2階には敬老館も併設されているというのになんとも“バリア・フル”な施設です。
 他によい会場があればよかったのですが、地理的な条件もあり結局、ここに。でも、そのおかげで、車いすを利用している会員の方お二人から「とっても行きたいのに、あの会場では無理。他の場所にしてほしかった」と、切実で厳しいご意見を頂いてしまいました。まったく、返す言葉がありません。

 しかし、それにしてもこの地域集会所(敬老館)の改修はどうなっているんだろう?

 実は、この出張所の改修に関しては、以前、エレベーターの設置を求める陳情が区議会に出され、4年前に採択された経過があります。その後、陳情は通ったけれど改修はいつ?というお尋ねをしばしば頂き、何度か区の担当者と話をする中で、2010年度からの3年間で改修するという説明を非公式に聞いていました。事実、昨年度には基本設計まで終えていますから、私の聞き間違いではなかったと思います。ところが、エレベーターの設置は一向に進まない。いやいや、そもそも今年度からの施設改修計画には、大泉北出張所はどこにも名前が出ていないのです。
 なぜこうなったのか。不本意で、納得できない話です。同じように感じていた議員が、他にもいらっしゃったようです。9月の議会でまさにこの問題での質疑がありました。質問したのは公明党の委員の方でしたが、その中で、企画課長がこんな答弁をしたのです。

企画課長 上石神井出張所、あるいは大泉北出張所につきましては、例えば大泉北出張所につきましては併設施設として地域集会所と敬老館がございます。こちらにつきましては、近隣の関越の高架下に高齢者センターを整備する計画も、一方でございます。
 高齢者センターと敬老館は一部機能が重複する部分もございますので、大泉北出張所に併設をしてございます敬老館のありようについて、一定程度、見通しを立てた上で、改修を進めることが、私どもとしては、ふさわしいと考えてございます。その辺の見通しを立てた上で、早急に整備を進めていければと考えているところでございます。

 あっと驚く答弁でしたね。つまり、こうです。もともとは2010~12年度の間に改修をしエレベーターを付ける予定だった、ところが関越道の高架下に高齢者センターをつくる計画が浮上した、高齢者センターと敬老館は似たような施設なので、そちらの方針が決まった上で改修に入りたい…。つづめて言えば、「高架下」利用計画のために大泉北出張所の改修は、つまりは地域の皆さんの悲願でもあるエレベーターの設置は先送りされてしまったというのです。
 ひどい話です。区は、高齢者センターを早く作るために「高架下」を使うんだとさんざん言いますが、そのせいで北出張所のバリアフリー化はどんどん遅くなってしまっている。敬老館と重複する施設だから問題と言うなら、そもそもなぜ敬老館の配置をしっかりと踏まえて高齢者センターの候補地を選ばなかったのか?
 あらためて思います。大泉の人たちは怒った方がいい。27日に大泉北小学校で開催された「高架下」計画説明会では、「高齢者施設を高架下に持ってくるなんて、高齢者の尊厳を傷つける発想だ」という厳しい、しかし的確な意見が出されていましたが、この高架下計画のために大泉北出張所の改修まで先送りになってしまったとしたら、本当に怒った方がいい。こんな計画を進めてきた議員はいったい誰だ?と言いたくなります。

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