Access
池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

「学校応援団」をどうするのか? ~揺れる“ねりっこクラブ”~

ねりっこクラブに関連して、ちょっと寄り道を。
前川区政の新しいビジョン(「みどりの風吹くまちビジョン」)は、昨年末に「素案」が公表され、今年3月に確定されています。「素案」と確定版を読み比べてみると、結構、大きな変更が入っています。内容的に重大な、というよりも、どちらかというと興味深い変更と言った方が当たっているかもしれませんが…。その一つが「ねりっこクラブ」に関わる修正です。
ビジョンには、ねりっこクラブ事業の「イメージ」という図が入っているのですが、素案と確定版、こんな感じです(上が素案、下が確定版)。間違い探し、ではありませんが、どこが変わっているかよく見てみてください。
どこが違うか。
①事業の運営体制を示す大きな枠の中に、素案では消えていた「学校応援団」の文字が確定版では“復活”している
②区の関わりが、素案では「委託」となっていたのに対し、確定版では「事業全体の管理・運営支援」となっている
細かい点を除けば、この二つが大きな変更点です。素案では、ねりっこクラブの運営に直接、学校応援団が組織として関わることは想定されていませんでした。学校応援団は、いわば“無いもの”として扱われていたわけです。しかし、確定版では、学校応援団が事業の運営に参画するようにも見えます。素案では、事業者による一体的な運営を念頭に置いていましたから区の関わりも「委託」一本でしたが、確定版では、応援団の関与の余地を残そうということか、「管理・運営支援」という何ともあいまいな、いわば“何でもあり”の表現に代わっています。
素案から確定版へ。この変更が何を意味するか。想像は付きます。学校応援団を事実上、外すことになるねりっこクラブ事業の当初のイメージに対して、学校応援団サイドの理解と納得が得られなかったのでしょう。
もっとも、図の表現こそ変わったものの、向いている方向は変わっていません。大上段に方向を決め打ちするのはやめて、調整や折り合いをつけながら進めていこうと、そんな趣旨の手直しです。それでも、トップダウンのイニシアティブを前面に掲げて「改革」の旗を振ろうとしてきた前川区政にとっては、ちょっとしたつまずきのようにも見えます。こんなことを書くと、また不興を買いそうですが…。
それにしても、このイメージ図の変更、理事者からも報告はされなかったようだし、議会の側も指摘する議員はいなかったようです。なんでかなぁ…

コメント