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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

「外国籍区民」の疎外感

 選挙期間中、実は、何人もの「外国人区民」の方とお話をする機会がありました。お話といっても立ち話程度なのですが、そのたびに、彼ら彼女らにとって、区政が本当に遠いものであることを実感してしまいました。もちろん、区政参加の基本である選挙権そのものについては、様々な議論があることは承知しています。しかし、選挙権に限らず、外国籍区民の区政への参加の道はいくらでも広げることができるはずです。
 川崎市には、「川崎市外国人市民代表者会議条例」という条例があります。

本市の地域社会の構成員である外国人市民に自らに係る諸問題を調査審議する機会を保障することにより、外国人市民の市政参加を推進し、もって相互に理解しあい、ともに生きる地域社会の形成に寄与することを目的として、川崎市外国人市民代表者会議(以下「代表者会議」という。)を設置する。

 第1条「目的」にはこうあります。しっかりした目的だと思いませんか。
 翻って練馬を見れば外国籍区民の区政への意見反映の仕組みはまったくありませんでした。ようやく新年度になって外国籍区民も参加した「国際交流事業推進連絡会」というのができたようですが、これはあくまで「国際交流事業を効果的に推進するとともに…関係者間の緊密な連絡を図る」(要綱第1条)ためのもの。これでも一歩前進ではありますが、外国籍区民に広く開かれた場とはとうてい言えず、まして区政全般への参加や意見反映の場になるのかどうか、甚だ心細い限りです。
 川崎市は人口135万人、外国人登録人口は3万人弱、構成比で2.2%です。練馬は人口69万人、外国人は12500人ほどですから、率にして1.8%。そんなに極端な差があるわけではありません。それなのに、彼我のこの姿勢の差、取り組みの差。外国人もまた、たんなる「交流」の対象ではなく、ともに地域社会をつくる仲間だという原点が、練馬区にはなかなか理解されないようです。

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