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開進第一小 その後

 開進第一小配膳室での耐震工事について、今日、アスベスト工事の規制・指導を担当する環境保全課と教育委員会施設課の課長さんに来てもらい、説明を受けました。
 配膳室に吹き付けアスベストが存在していたこと、そしてそのアスベストをそれと知らず、つまり法や条例の求める届出や工事管理のないままに傷つけてしまったことは事実です。その限りでは、たとえどんな事情があったにせよ、学校の管理者としての教育委員会の責任は免れないところです。
 しかし、今回の工事における区の責任については、いくつか考慮すべき事情があります。
 ひとつは、区は、アスベストの有無について検査も確認もせず工事を行ったのではないということです。区は、4年前の調査で「不検出」となったという結果を信頼して、工事に入りました。結果的にはこの区の判断は正しくなかったのですが、しかし、その責任は、一義的にはむしろ当時の検査機関や当時の検査方法などの枠組みを決めてきた国こそが負うべきではないかと思われます。
 もうひとつは、配膳室も含めて耐震工事の工事箇所にはアスベストを含む成形板(pタイル)があったために、一定の養生や粉塵対策が採られていたことです。どの程度の対策が採られていたのか詳しい確認まではできていませんが、少なくとも吹き付けアスベストの粉塵に曝露するリスクはある程度、軽減されたのではないかと思われます。工事が夏休み期間中だったことも、幸いしたでしょう。このpタイルに関する規制は区が独自に条例として定めてきたもので、ある意味では区の先駆的な姿勢が思わぬ形でアスベストリスクの軽減に貢献し、区を救ったともいえます。
 こうした点を斟酌しつつ、あらためて教育委員会には、謙虚かつ誠実な対応をとるよう期待したいと思います。とくに
①施設管理者としての教育委員会の責任をみずから率直に認め、保護者・教職員に謝罪すること
②工事によって生じたリスクがどの程度のものであったのか精査をし、明らかにすること
③前回の調査で「不検出」とされてしまった理由についてできる限り解明し今後の教訓とするとともに、国や検査機関に対しても検証と再発防止を求めること
は、ぜひ検討してもらいたいものです。

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