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都内の「待機児」7,855人

 毎年、7月ごろに東京都が都内の保育所の状況を取りまとめて報道発表を行います。いつ頃から始まったものか定かではありませんが、毎年4月現在の保育所待機児童の人数も取りまとめて公表されるので、ずっとチェックをしています。

     ➠東京都ホームページより 「保育所等の設置状況等」はこちらから

 今年4月1日現在の待機児童の数は7,855人、昨年度に比べると580人減りましたが、それでも5年前の2006年度に比べれば947人増と依然として高水準です。この数はいわゆる「新定義」、認証保育所に入っている人などを除いた数字ですから、認可保育所に限った待機児の数はさらに多くなりますが、そのあたりは都の発表には出てきません。
 この1年間に、認可保育所は7,852人,認証保育所は2,681人も定員を増やしました。それでも待機児が減らない直接の理由は、保育所に子どもを預けることを希望し、あるいは必要とする人がどんどん増えているからです。就学前児童人口に対する入所申込者数の割合、 保育所入所申込率は2006年度の28.8%が今年度は32.5%にまで上がっています。23区で最も高いのが荒川区の41.7%、練馬は28.4%と率自体は低いものの昨年度に比べて1.4%も増えています。待機児の保護者の状況についても、数字が出ています。常勤で就労中である割合はなんと36.7%、これは2008年の31.1%からわずか3年で5%以上も増えています。今や常勤で現に就労していてさえ、保育所に入れないケースが当たり前のようになってしまっているのです。ちなみに、練馬の待機児数は564人で23区の中では世田谷に次いでワースト2位でした。

 こうして毎年のように待機児の数字を見ていると、いつの間にか、そこに込められた一人ひとりの子どもや保護者のつらい思いや不安な気持ちが見えなくなってしまいそうで、とても怖い。いつも言いますが、子育てに「待機」はありえません。待機児ゼロこそ本来の姿であり、待機児解消は最優先の課題です。
 

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