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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

日曜日の“節電学童”が始まります

 「はな」さんから、こんなコメントを頂きました。

twitterの「日曜も学童クラブ実施」の記事についてです。
日曜も操業する大メーカーが区内にあるわけじゃないのに…東電の脅迫的節電キャンペーンに区は親切過ぎると思います。
練馬区で娘がお世話になった保育園では1/3がひとり親家庭。日曜の勤務は時給UPだし、子どもの急病で休む分休日出勤を断れず、子どもをお互いに預かり合ってコンビニ、ガソリンスタンド、ファミレス、弁当屋で働いていたお母さん達の顔が浮かびました。

 「はな」さん、いつもありがとうございます。そして、ご指摘の点、至極もっともであると思います。
 実は、練馬区は7-9月の間、日曜日の学童保育を実施します。ただし、これは「夏季の電力需給対策に伴う企業の就業時間等のへ変更に対応」するためのものです。つまり、節電対策で日曜出勤が入ったような場合に、学童保育を提供するという趣旨です。したがって、対象児童はこうなります。

区立学童クラブ在籍児童とする。ただし、以下の条件全てに該当する場合を対象とする。
(1)今夏の電力需給対策により、保護者の就業日が日曜日になる場合
(2)日曜日に保育に欠ける場合

 というわけで、もともと日曜出勤をしており、かつ日曜に「保育に欠ける」状況があったような人たち、まさに「はな」さんが書いているような方たちには、何の恩恵もメリットもありません。
 しかし、それにしても区の対応は機敏でした。経費がかかると、平日の保育時間の延長という極めて切実な区民ニーズに対しても、「委託が前提」と直営クラブでは決して首を縦に振らなかった練馬区。日曜保育に対する要望は根強く、また常にあったのに、まったく顧みてこなかった練馬区。その練馬区が、驚くようなスピードでこの“節電保育”に乗り出したのです。不思議、を通り超えて、強い違和感を禁じえません。
 国から協力依頼が来ていましたし、国費も一定、入るようです。国からの文書には、わざわざ「経団連から要望があった」とも記されています。ふう~ん、練馬の小さな事業所で働いているお母さんたちの声は聞こえなくても、経団連から話が来るとこんなに機敏に動くんだ…と皮肉の一つも出そうです。
 この「日曜学童」は、17か所の児童館で、正規1+臨時1の2名体制で実施されます。正規職員は「超勤扱い」です。高い残業代を支払ってまで日曜の学童保育を実施するというのなら、もっと広く活用できるようにしたらよい。それこそ、日曜日に勤務のある母子・父子世帯も受け入れたらどうか。たとえ3ヵ月間だけだったとしても、どれほどありがたいことか。いやいや、せっかく児童館を開くのなら、子どもたちにオープンにしたらどうでしょう。暑い夏、さらには放射線のことなどもあって屋外の遊びに何かとためらいのある夏、自宅でエアコンつけてくすぶっているより児童館に来て一緒に遊んだらいいじゃないですか??
 今のところ、申し込みは10人程度だそうです。10人のために何か所も児童館を開け、2人ずつ職員を配置するのです。あまりにもったいない。誰のどういうイニシアティブで実施が決まったのか知りませんが、こんな中途半端な事業はよくありません。まさにセンス、姿勢が問われる話です。

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