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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

車が減っている…

 ここのところ、通行量が減ったせいか、笹目通りや目白通り(放射7号)の車の流れがずいぶんとスムーズです。一時のガソリン高騰や最近の不景気の影響ももちろんあるはずですが、環八の全線開通、中央環状の延伸などの道路整備が進んだこと、さらには“車離れ”が広がっていることなど、自動車交通の基調が変化していることも間違いなく反映していそうです。
 そんな中で、国土交通省が新しい「将来交通需要推計」をようやく公表しました。

社会資本整備審議会道路分科会第26回基本政策部会資料

 あくまで全国規模でのごく総括的な推計でしかありませんが、なかなか衝撃的な数字が示されています。2030年度で、これまでの推計が8620億台・キロ/年だったものが、新しい推計では7490億台・キロ/年と11.5%も下方修正されているのです。数%違うだけで、道路の流れはすっかり様変わりします。それが1割を超す減少となれば道路交通の状況は劇的に変わる可能性があるだけでなく、道路整備の前提となっているさまざまな効果指標についても深刻な見直しを迫るものとなりかねません。
 道路特定財源の取り扱いと絡んで、これからの道路整備のあり方が国会でも大きな議論を呼んでいます。整備効果がたとえあるとしても、他の施策との優先順位や整備によるデメリットとの比較検討など、慎重に検証すべき論点は数々あります。今回の需要推計をもとに、一つ一つの道路整備事業をどう検証するか、大いに注目されるところです。
 東京・練馬における国の道路事業の柱ともなっている外環道についても、その整備効果の検証は不可避です。また、国・地方の厳しい財政事情の中で、整備費用をどう抑えていくかもよくよく考える必要があります。

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