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環境劣化は確実 ~外環の2(地上部街路)説明会から~

 土曜日から3日間、外環の2(地上部街路)の説明会が開催されました。東京都が幅員22mを基本として整備する方針を公表、それに基づく都市計画の変更素案も合わせて説明しようという場です。
 私は、この3日間、ちょうど帰省を入れていました。別に観光に行くわけではありません。急に転居することになった母親の身辺整理などに追われており、ここのところしばしば帰省しているのですが、今回もそのあと始末でした。それでも、何とか最終日の昨日くらいは出たいという思いで空港からガラゴロとスーツケースを転がしながら駆けつけたのですが、でも、ついに発言させてもらえなかった。私のほかに、ずっと手を挙げていた人が5,6人はいたでしょうか。時間がなくなった、と打ち切りです。なんとも悔しく、またむなしい思いで、振り出した強い雨の中を帰ってきました。
 しかし、それにしても、この都市計画変更はあまりに強引です。手続きだけは重ねている。ていねいに対応するそぶりは見せる。しかし、中身はと言えば、都市計画の「廃止」を求める多数の住民の声はまったくシャットアウトされ、さまざまな形でぶつけられる疑問や指摘に対する答えも、とても説得力のあるものとは思えない。住民の意見は「反映」されず、関係権利者の「合意」はまったく整っていません。このまま都市計画の法定手続きに入ることは許されません。
 多くの区民、地域住民が納得していない理由はいろいろありますが、道路を整備することで石神井公園周辺の貴重な住環境、自然環境が損なわれることへの強い不安、危惧もその一つです。都の説明の中でも、こうした不安、危惧を裏付けるデータが出ていました。たとえば「騒音」です。「騒音」については、こんなグラフが紹介されています。まずは昼間の騒音から。

 続いて、夜間(22時~6時)の分です。

 この二つのグラフは、2車線で走行台数も近似した「外環の2の類似路線」の沿道騒音の状況をプロットしたもので、都はこの二つのグラフから「外環の2ができても環境基準は守られる」、だから大丈夫だと主張するのです。

 類似路線沿道のうち、車道端からの距離が十分確保されている地点では、環境基準を達成していることから、地上部街路の沿道においても、騒音の状況は環境基準を達成するものと考えられます。(『これまでの検討の総括』21p)

 外環の2を22m幅員で整備する場合、車道端から区域境までは5.75mある、これだけの距離を見れば類似路線でも基準をクリアしていると、こういう趣旨です。しかし、これはひどいまやかしの説明です。(続く)

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