Access
池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

教育委員会をどうする?

 定例会初日、区長から「所信表明」がありました。その中で、区の「組織体制の見直し」として、こういう発言がありました。

とりわけ「子ども分野」では、区長部局の子ども関連施策担当部課と教育委員会との、より一層緊密な連携が求められております。
 また、「区民生活と産業分野」では、「文化芸術・生涯学習、スポーツ活動を活発にする」ことを一つの政策として位置付けており、区長部局の文化芸術施策関連部課と教育委員会との一体的な運営も必要であります。

 教育委員会の生涯学習関連組織と区長部局の文化芸術関連組織との「一体的な運営」、そして子ども分野における「一層緊密な連携」…実は、10月9日に区が決定した『組織の見直しについて』という文書では、「見直しの基本的方向」として、さらにふみこんで、こう書いてあります。
■子ども関連施策については、平成23年4月を目途に児童青少年部と教育委員会との一元化を図る
■文化行政、生涯学習施策およびスポーツ振興については、平成23年4月を目途に区長部局において一元化を図る

 教育委員会の生涯学習部が現在、所管している事務を区長部局に移す、つまり公民館、図書館、美術館なども教育委員会の手から区長部局、例えば区民部などに移す。保育や子育て関係の部署と教育委員会を一つにする…この「基本的方向」は、そうした姿を思い描いていると思われます。それは、千代田区が先に2007年度からはじめた組織改革と重なるイメージです。

千代田区の組織改正(報道発表資料)

 しかし、それにしても、教育委員会とその事務のきわめて大きな変更につながる構想です。生涯学習教育の位置づけと生涯学習施設の管理のあり方、子育て施策と行政委員会としての教育委員会の関係、さらには教育委員会に対する議会の関与のあり方など、きわめて多方面にわたるそして深い論点をはらんだ問題です。区組織の再編成というにとどまらず、事務や施策のあり方、区と区議会の関係なども含め、区民・議会も巻き込んだ幅広い議論と検討が必要です。

コメント