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外環道工事の今  ~世田谷工事現場の視察報告~

12日、区議会交通対策等特別委員会で外環道の世田谷工事現場を視察しました。

外環道(関越道~東名道区間)は、大半が地下40m以下の「大深度」に整備されることになっています。大泉のジャンクション・インターチェンジ部分は、地上からの開削での工事が大規模に行われますが、他のエリアは、基本的にトンネルを掘っていく「シールド工法」です。もちろん、トンネルを掘っていくためには、掘る機械(シールドマシン)を地中深くに降ろさなければなりません。そのための“穴”が「立坑」です。
世田谷、つまり外環道と東名道のジャンクションができる予定地の工事現場では、立坑が完成していました。深さ70m。深い。縦横も、それぞれ40m以上あります。写真には、小さな人の姿が見えます。立坑の大きさがわかると思います。左に見えるのが東名です。工事用エレベーターで立坑の底まで下りました。シールドマシンは、北向きと南向きそれぞれのトンネル用に造られていますから、2基。このほか大泉の立坑からも同じく2基が発進する予定ですが、大泉の方はまだ立坑もマシンも完成していないとのことです。
立坑の中に、すでにシールドマシンは降ろされ、組み立てもほぼ完了していました。立坑の壁には、ちょうどトンネルに当たる円形が描かれ、そこと向き合う形でマシンが置かれています。いつでも発進できるかのようです。シールドマシンは、直径が約16m、重さは何と4,000トン。パーツに分けて運び、降ろし、組み立てるのですが、それでも一つのパーツは数百トン。使うクレーンも最大800トン対応と聞けば、いかに巨大な土木工事か改めて驚きます。
写真右は、シールドマシンの最前部、つまり穴を掘り進んでいく“刃”の部分です。大きすぎて、写真に納まらない…全体の形は左のイラストのような感じです。(国交省資料から)
外環の工事は、少なくとも本線のシールドトンネルについては、そう間を置かずに掘り始めることになりそうです。日本の土木技術の最先端を結集したと言える工事かもしれません。現場には、ある種の高揚感が感じられました。しかし他方で、残された課題や懸案も少なくありません。

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