定例会も、開会から2週間がたちました。ほぼ半ばです。予算審議は連日、続いています。今日は「区民費・産業経済費」。区のNPO活動支援センターのことを取り上げました。
このセンター、「センター」とは名ばかりで、実際にはセンターが行うであろう業務をいくつかに分割し、それぞれを7つのNPO団体に委託をするというものです。「顔」になる場所もなければ、「核」になる組織もない。センターの事業と、その事業の委託を受けたNPOの活動との境は判然とせず、人も場所も混ざり合う…監査が入ったら大丈夫なの?と思うくらい、とっても安易でルーズな「センター」なのです。これで事業がしっかりと進んでいくとは思えない。事実、事業実績ははかばかしくなく、1400万ほどの委託費が泣いている!と叫びたくなる状況です。
「区民との協働」とか「地域のコミュニティづくり」とか区も盛んに言いますが、このNPOセンターの姿を見ていると、そうした言葉がどこまで真剣かさっぱり見えなくなってしまいます。きちんと専用の場所があり、専属の人がいて、そして事業も細切れ・縦割りではなく一体として進めていく意志と力と体制がある--そうなってこそ、本当の「センター」です。
区の文書を見ていて、こんな一節を見つけました。
NPO活動支援センターのめざす状態--区内NPOと区が協働して、さまざまな行政ニーズに応えるための公共事業を実施している状態
2007年度事務事業評価
ひどいと思いませんか? 区にとって、NPOとの「協働」は行政ニーズの受け皿作りでしかないんだ…。NPOが果たすべき役割についてのとんでもない勘違いが、ここにはあります。こんな勘違いをしている限り、地域に根ざした自治と支えあいを育てるしっかりしたセンターなど、できっこないとさえ思えてきます。顔を洗って出直したら? そんな捨てぜりふが喉元まで上がってきます。
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