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リタリン その後

 去年11月2日のこのブログで触れた「リタリン」という薬に関して、こんなニュースガ流れてきました。

多動性障害薬に警告表示を 死亡例受け、米医薬諮問委
2006年 2月10日 (金) 12:48
【ワシントン9日共同】米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は9日、スイス・ノバルティス社の「リタリン」(一般名・塩酸メチルフェニデート)などの注意欠陥多動性障害(ADHD)治療薬に、心臓血管障害の危険を高める可能性があるとの警告表示を付けるようFDAに勧告した。
リタリンには興奮作用があり、日本では若者による乱用が問題になっている。
米国ではADHDの薬物治療が広く行われており、薬との因果関係は証明されていないが、突然死や心臓発作など深刻な事例が、少数ながら服用した子供と大人の両方で報告されたのを受けた。
FDAの資料によると、1999-2003年にリタリンや同成分の薬の服用者16人が死亡。別の代表的な治療薬「アデロール」の服用者でも28人の死者が報告された。
リタリンは向精神薬として日本でも承認されているが、ADHDへの使用は適用外。

 薬剤に詳しい友人から、こんなコメントをもらいました。

 こうした危険性はかなり前から報告されているようです。これは、副作用というより主作用で、薬剤としてのメリット(例えば、長期予後や全死亡)という視点でみると、薬剤といっていいのかも疑問です。がん細胞は小さくなるが死亡率は高くなるある種の抗がん剤と同じで、たとえ一過性に症状を改善させても、長期的にみれば毒物です。薬害の可能性が非常に高いと思います。

 リタリンの有害性は、いよいよ「黒」ということになってきたようです。保険外でリタリンの服用が広がってきたADHDの子どもたちへの支援は、「特別支援教育」のひとつの焦点でもあります。きちんと考え、深刻に受け止めるべき問題です。

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