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インターナショナルスクール(続)

 光が丘第三小学校跡施設の借り受け候補者が決まったことは、先にお知らせしました。候補者は、(株)アオバインターナショナルエデュケイショナルシステムズ。この候補者が出席しての説明会が今日23日にあり、参加して話を聞いてきました。
 たくさんの方から質問が出され、質疑の中ではこんなことが明らかになりました。
・光が丘のスクールは幼稚園から中学までの年齢を対象に、最大で400人を見込んでいること
・現在、通っているのは都心に住んでいる子どもたちが多いこと
・今は赤字だが、二年後には大丈夫にしたい(赤字を解消したい?)と考えていること
・学校教育法の各種学校ではないこと
・スクールにかかる費用は、入学時は約60万。学費は年200~220万円+維持費。そのほかにIT関連費用、サマースクール(20万円)、土曜スクール20.5万円など
・現状では、子どもたちの半分はスクールバス、4分の1はマイカー、4分の1が公共交通機関等での通学であること

 あらためて費用の高さにはため息が出ます。インターナショナルスクールの誘致を「歓迎する」という方からも、この金額では通わせられないという声が出ていましたが、むべなるかな…。また、マイカー通学が4分の1もいるというのも驚きです。光が丘では400人の定員を予定しているとのことですから、単純に計算すれば毎朝夕、100台の車が送り迎えで乗り付けることになります。これもまた、なかなか大変な問題です。
 しかし、やはり何より大きな問題は、このスクールがたくさんの日本人の子どもたちを受け入れているにもかかわらず、義務教育学校ではないということです。同席していた区の課長は、「区内の小中学生が通う学校ではない」「区として推奨する学校ではない」と明言していましたが、義務教育を担い、進めるべき区としてはある意味で当然の立場でしょう。しかし、だとすると、そうしたスクールをわざわざ区立学校の跡施設に、賃料を軽減してまで誘致することは正しいことなのでしょうか? 
 地域との交流等々と、このインターナショナルスクール誘致することの意義を区はあれこれと言います。説明会でも、長期休業中や放課後の英語スクールを、といった提案も出されていました。こうしたことは、それはそれで地域にとって、あるいは区民のために意味もメリットもあることでしょう。しかし、それらはすべて本体の事業から派生するものでしかありません。そして、本体の事業自体について言えば、それは少なくとも日本人の子どもたちにとっては「推奨されない」ものであると区は言うのです。誘致の正当性が、基本から揺らぎかねない問題です。

 午前中、しかも雨の中にもかかわらず、ずいぶんたくさんの方が参加していました。歓迎するというご意見もありましたが、全体としては、危惧や疑念が多く語られていたように思います。説明会はもう一度、26日に開催されます。

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