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「ケアマネジャーが…」 ~光が丘「虐待」事件で、一般質問~

 光が丘で、認知症の母を主たる介護者であった三男が虐待してしまったという事件、このブログでも何度か触れてきました。この問題を、会派の橋本けいこ議員が一般質問で取り上げました。質問と答弁を、以下に採録します。それにしても、東京新聞の報道のときには「分離でなく、在宅での支援を選択したのは間違っていなかった」という見解だったようですが、先日の区議会医療高齢者等特別委員会では、この支援の質と内容それ自体も「適切だった」と言いだし(8/30の記事参照)、今度はとうとうモニタリングの責任を「担当ケアマネジャー」に押し付けるかのようなことまで言い出してしまいました。虐待対応の専門性や区としての責任はどこに行ったのでしょう? なんとも言葉が出ない答弁です。

橋本議員 次に高齢者虐待への対応について伺います。
 6月、光が丘で認知症の母親が同居の息子からの虐待で亡くなってしまった痛ましい事件がありました。
2006年制定の高齢者虐待防止法では、高齢者虐待は、介護負担だけではなく、長年の家庭環境や人間関係に原因があると考えられ、同法では市区町村に対して高齢者の保護のほか、養護者、家族などの支援もあわせて行うことを求めています。
 昨年6月、高齢者相談センターは家族、担当ケアマネジャーから高齢者虐待があるとして相談を受け、事実確認後、ケース検討会議を開催しました。高齢者の分離保護ではなく、本人の不穏状態の改善のために入院させ、退院後は介護保険サービスを増やすことで、家庭での介護負担の軽減を図ることを対応方針として決めました。
 しかし、退院後、区は「何かあれば相談するように」と伝えただけで、家族との同居が始まったあとのモニタリングをおこないませんでした。退院後の状態の確認がされず、介護者である息子の具体的な生活の様子が把握されていません。「練馬区高齢者虐待防止マニュアル」には、虐待対応後のモニタリングとして「支援・サービスなどの実施状況の確認」、「被虐待高齢者、虐待養護者の状況の確認」「支援課題の達成度評価、支援課題の変化の確認」とあります。
 退院後の生活の十分な検証ができていないにもかかわらず退院後の7か月間の「対応は適正であった」と言い切れるのでしょうか?
福祉部長 今回の件につきましては、高齢者の生活を守る連携機関の一員として、ケアマネジャーが定期的にご本人やご家族と関わりを持つなど、ご本人の退院後も機会を捉えて情報の収集を行ってまいりました。区といたしましては、高齢者相談センターの虐待対応およびご家族への支援につきましては、適切に行ってきたものと認識しております。

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