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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

10年前の防災パンフ

 区役所2階に外国人登録の窓口があります。そこには、少しですが、外国語の行政資料が置いてあります。本当に、少しだけ…たくさんある区民サービスからみれば、ほんの一部だけですが。この少しだけの資料のなかに、防災の手引きがあります。英語と中国語。ボリュームもなかなかの冊子なのですが、これを手にとって驚きました。なんと、作成されたのが1996年。裏表紙に印刷してある区長の写真は、岩波前区長。10年前に作られたパンフレットが、今でも配布されている。区長の名前まで昔のままで。
 とても、恥ずかしい。一般の区民むけには、いくらかの情報の更新があるからと毎年のように「私の便利帳」を刷りなおそうかというのに、外国籍の区民に対しては便利帳などそもそもなく、防災という大切な情報を伝えるために、10年前の資料が漫然と配られている。
 とても、情けない。国籍が違い、文化が違い、言語が違う隣人を、温かく迎え入れる思いやりも、配慮も、心構えも、伝わってこない。この10年間、区役所の中では地に足のついた「国際交流」はおざなりにされていたんだと、そう言われても仕方ない。
 練馬区には「国際交流協会」がありました。この4月からは、協会の解散を受けて、区の中に「文化国際課」という専任の課もできました。まじめに取り組んでいる職員もいるでしょう。でも、異なる文化や言語を背負う隣人とともに生きていこうという姿勢が、区政全体からはなかなか伝わってきません。
 防災パンフのことを、今日の決算特別委員会で取り上げました。撤去すれば済む、という問題ではありません。願わくば、「多文化共生の自治体づくり」にむけた、腰をすえた取り組みが始まりますように。

総務省通知「地域における多文化共生推進プランにいて」
参考にしてほしい…

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