｢故郷｣

　今日、｢故郷｣というデイサービスの開所式がありました。式に出席できなかったのは残念でしたが、訪ねてみました。
　｢故郷｣は、元中国残留邦人の人たちの支援と居場所づくりを大きな柱としてつくられたデイサービスです。開設者である中国語医療ネットワークの理事長は、元残留婦人の二世にあたるお医者さん。スタッフにも、中国｢帰国者｣が何人も加わっています。
　私自身、中国｢帰国者｣の方たちを対象にした日本語教室の発足に参加して以来、もう15年近く中国｢帰国者｣の問題に関わってきました。いろんな試みがあり、いろんな思いが行き来しながら、なかなか歩を進めることのできなかった居場所づくりがこうして一つの形となったことは、とても感慨深く、うれしいことです。
　区内でももっとも｢帰国者｣やその家族が多く在住する南田中団地の一角に、｢故郷｣はあります。中国と日本という二つの故郷を持つと言われる｢帰国者｣家族の皆さんが、故郷を取り戻し、本当にこの練馬の地に愛着と誇りを感じてもらえるように、デイサービス｢故郷｣の成功を心から願っています。