Access
池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

駐輪場

2006年度 195,541,578円
2007年度 182,673,644円
2008年度 174,679,221円
2009年度 199,678,839円

 この数字、なんだかわかりますか? 都市整備公社から区への「納付金」です。都市整備公社は、区立の自転車駐車場の管理を任されているのですが、その駐輪場の収入から経費を差し引いた残額(“収益”)の9割を区に納付することになっています。その金額です。
 毎年度の納付金が2億円…もちろん、この多額の納付金の原資となっているのは駐輪場利用者が払う利用料です。そして、この2億円は区の一貴重な般財源として、他の事業や支出に充てられていることになります。
 いろんなことを考えてしまいます。単純に考えて、駐輪場の利用料を安くできないか、という意見はすぐ出てきます。利用料を安くできなくても、駐輪場利用者のために何らかのサービスとして還元できないのか。そんなことも考えます。また、こんな風にも考えられます。駐輪場の管理の仕事、たとえばそこで働く皆さんの賃金や労働環境などに、適切に支払われているんだろうか、と。
 実は、6月の交通対策特別委員会で、この問題を取り上げて質疑をしました。区はこれだけ多額の納付金を受け取っているのだが、駐輪場で働いている方、その大半はシルバー人材センターの紹介の方たちだが、彼らはいったいどのくらいの条件で仕事をしているのか?と問うたのに対して、担当課長はこんな答弁をしました。
 「概算の数字でございますが、時間当たり1,000円ぐらいの賃金で自転車の整理をしていただいております。」
 1,000円と聞いて、一瞬、そうかそれだけの額が出ているのか…と思ってしまったのですが、後で調べてみると、実は違いました。実際には、駐輪場の整理員に支払われる手当は時間830円でしかありませんでした。いい加減な答弁にはがっかりですが、しかし、この数字、どうでしょう?今や東京の最低賃金が810円とか。しかも、シルバー人材センターからの紹介の場合は正式な雇用契約ではなく、個々人の請負でしかありませんから、社会保険もなし、福利厚生などの雇用主負担に相当するものもほとんどないでしょう。
 2億円の納付金、懐が潤ったと喜んでいるようでは区政の名がすたる。私にはそう思えます。

コメント