賢くなろうよ

　日本銀行の総裁が「村上ファンド」に出資していた。出資金は1000万円。その1000万円が1500万円近い利殖を生み、総裁の手元を潤していた－－驚いた、といえば何をいまさらといわれそうだし、腹が立つ、といっても陳腐極まりないような、そんな類の話だけれど、それにしてもおぞましい…そう、「おぞましい」なんていうのは、なかなかふさわしい形容詞かな。
　報道によると、政府がほぼ5割の株を支配する筆頭株主になっている石油資源開発という会社も、18億円もの大金を出資していたそうな。ここまで来ると、村上サンが悪いとか、堀江クンが間違っているとか、もうそんなレベルの話でないことは明らかだ。要するに、政府も中央銀行も議員も官僚も、こぞってマネーゲームの仲間入りをし、ちゃっかりとその恩恵にあずかっていたのだ。ささやかな預金をゼロ金利に託し、仕事に追われ、命を削り、今やっとわれに帰って「格差社会」の現実に気がついた、庶民や哀れ。ほんとうにバ・カ・ミ・タ・イ。

　お人よしはやめよう。結局、みんな“つるんで”いたんだよ。

　　はっきりしてるじゃない？私たちのことなんかまったく考えようともしないで、この国が動いていることは。

　　　　賢くなろうよ、日本人！