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議員という仕事(4) 議員の本分

 議員が公務として出席する会議は80日…これだけ見れば、議員の仕事はずいぶんと楽なものです。ただ、忘れてはならないことがあります。議員は、有権者の付託と委任に答えてこそその仕事をまっとうできるということです。
 議員は、選挙に勝ち抜き、区議であれば少なくとも3,000人を超す有権者の支持を獲得して初めてその職につくことが出来ます。議員の本分は、会議に出ること、会議に出て様々な議決に参加することだけでなく、むしろそうした会議の場でどれだけ深く、的確に、また一貫して有権者の意志と思いを代表できるかというところにこそあります。選挙は、区政の無限に広がるテーマのすべてについて白紙委任を与えるものではまったくありません。いつも、どんなテーマでも、区民の姿と声と思いをしっかりと受け止めて議会に臨む議員だけが、本当に「自治」と「民主主義」を担うにふさわしい議員なのです。
 そして、こうした議員であるために求められる仕事は、実は膨大です。会議の準備のための資料調べ、ヒアリング、勉強会。会議の報告。会議の議題とすべき、区民生活の様々な問題の拾い上げと検証。日常的な区民との対話…。こうしたことの大変さは、さすがに、議員になって改めて実感させられました。
 区議会の委員会は、1年ごとに構成が変わります。時に、年毎にまったく違った行政分野を担当することも珍しくありません。所管の行政分野にいくらかでも精通しておかなければ理事者(区の管理職)と渡り合ってまともな審議など出来るはずがないのに、これだけ行政が多岐にわたり、複雑化し、その上まるで猫の目のように制度改定が繰り返される時代に、その変化についていくだけでも至難の業です。まして、区民生活の現場で区政のあれこれを検証し評価していくという作業は、気の遠くなるような困難がともないます。
 もっとも、選挙に通ってしまえばあとは区民の声などそっちのけ、審議にもほとんど参加していないような議員も時にはいるかもしれません。何事も人それぞれ…ただ、主権者である区民の皆さんには、議員にふさわしい、議員に求められる仕事がどんなものかはしっかりと見極めてほしい。そう実感します。

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