最近、小中学校の建物や設備の“傷み”が気になります。大きな工事が必要なものではないけれど、日々の手入れが行き渡っていないとこうなるだろうなぁ…そう思わせる傷みです。その背景にはこんな事情もあるかもしれないという、そんな話です。
予算書中、教育費のなかの小中学校費に「学校営繕費」という項目があります。そこには、大規模な改修工事や耐震改修から小さな「小破修繕」までが含まれているのですが、そのうちいちばん小規模な工事類のための予算が「維持補修費」です。この維持補修費は、各学校に配当された予算から支出されます。
実はこの維持補修費、ここのところ毎年、確実に削減され続けています。たとえば小学校。こんな状況です(毎年度の予算ベース、単位は1,000円)。
2006 269,891
2007 256,396
2008 256,496
2009 251,396
2010 243,346
2011 236,846
2006年度からの5年間に、維持補修費は269,891千円➠236,846円へと、3,300万円も減りました。小学校は65校ですから、単純に計算すれば1校当たり約50万円の削減です。放っておいても建物は年を経るごとに劣化していきます。そうした中でのこの削減は、学校施設・設備のメンテナンスに確実にダメージを与えるものではなかったのか。ちょっとしたことがきっかけで調べ始めたテーマですが、区政の本当の姿がぱっくりと顔を見せたように感じられてなりません。
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