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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

委託会社の倒産

 三原台温水プールや大泉学園体育館プールの管理を受託していた会社が、倒産しました。東宝クリーンサービスといい、全国で公共施設の管理を受けている会社です。神奈川では、指定管理者ともなっています。9月末で破産整理に入り、会社は解散ということになるようです。
 公の施設の管理運営を委託していた会社が、突如、消えてなくなる…「民間委託」が激しく進む中で、当然予想されたことではあったのですが、しかし、実際に起こってみると、その深刻さにあらためて驚きます。まずは、事業が継続できるのか。三原台温水プールの場合は、併設の敬老館のお風呂にお湯を供給する仕事なども委託していましたから、もし事業が止まったら、区民に大変な迷惑をかけることになってしまいます。結局、区は、10月の1カ月間だけ、区内の他の体育施設を受託している法人に例外的に随意契約で入ってもらい、11月からは正規の入札をやり直すことで事業継続の見通しを立てたようですが、まさに綱渡りです。
 しかし、それ以上に気になるのは、破産した東宝クリーンサービスで働いていた従業員のことです。現場を支え、そして今、何とか事業に穴があかないようにと、突然の破産・業者変更の中でも現場に踏みとどまってくれている従業員の皆さんは、これからどうなるのでしょうか。
 会社が立ちいかなくなっているという噂、いや兆しはずいぶん前からあったようです。当然、従業員の方たちには様々なしわ寄せが行っていたはずです。杉並や板橋では、早い段階で賃金不払いを確認し、区の方から契約を打ち切るという対応を取ったとか。練馬の場合は、9月も残りわずかとなって会社から破産を知らされるまで、ほとんど対応らしい対応を取れていなかったようです。賃金不払いについても、所管のスポーツ振興課長は、区議会の委員会で「賃金不払いはなかった」と答弁していますが、本当なのでしょうか?
 賃金の不払いなどがあったとしたら大問題ですが、そうでなくとも、11月からの入札で正式に事業者が変われば、形の上ではこれまでの従業員は一切の雇用の保障を失います。区の仕事を支えてくださっていた現場の皆さんの生活や雇用に対して、練馬区は最大限の努力をすべきです。委託会社の内部問題、などという居直りや言い逃れは、決して通用するものではありません。

 明日3日、会派で視察に入ります。

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