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国保短期保険証、あらたに1万6千人

 8月28日、久しぶりの区民生活委員会です。この日は、医療保険制度に関する報告がいくつか重なりました。そのひとつは、10月に国民健康保険証がいっせいに更新されるというものです。このいっせい更新は2年に1回行われるものですが、実はその際に、保険料滞納世帯の一部が通常の保険証から「短期証」(通常は2年の有効期間を6ヶ月、3ヶ月、1ヶ月などに短縮した保険証)に切り替えられます。
 委員会で報告があったのは、ただ、いっせい更新の予定のみでした。私のほうから、今回、短期証への切り替えを予定しているのはどのくらいの世帯かと聞きました。答えは「1万6千世帯」!2年前の更新時は1万2千世帯だったそうですから、通常証から短期証へと移行する人は大幅に増えています。
 短期証切り替えの対象となるのは、「滞納世帯のうち、その滞納が納期限から1年間以上経過している世帯」とされています。また、「滞納世帯」というのは、ただ保険料を完全に納付していないというものではなく、「督促し、もしくは催告しても納付もしくは納付相談に応じようとしない世帯または納付相談で約束した納付方法を守らず滞納が継続している世帯」とされています。つまり、保険料を滞納するだけでなく、滞納を解消していく意志がないとみなされた世帯です。こうした滞納世帯が大幅に増えつつある…被保険者がそれだけ“悪質”になった?そうでしょうか。保険料の負担が、少なくない世帯で、確実に、「負担能力」を超えつつあるのではないでしょうか。
 社会保険は、保険料を納付することにメリットを感じ、かつ納付の能力のある人たちで構成される集団を前提にしています。社会保険の一つとしてみる限り、国民健康保険制度自体が、相次ぐ給付引き下げと負担増の中で制度疲労を深めている、いや瓦解しつつある。私には、そう見えてなりません。

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