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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

勤続30年…

 今日は、議会の「事務整理日」。正式の委員会はなく、議員はそれぞれに一息入れ、あるいは次の準備に取り掛かっているところです。「次の」と言っても、事実上は、あとは議決を残すのみ。会派構成とこの間の議論の推移からして議会の意志はすでに決しているのですが、議決の際にはそれぞれの立場を意見表明や討論として明らかにしますから、それはそれで大切なプロセスです。私は、決算の意見表明、それに最終日本会議では決算と出張所の見直し条例に関しての討論をする予定。「巨峰のタルト」さんにも励ましてもらったし、がんばりましょう。

 閑話休題。

 今日、議員に「職員報」が配られました。もっぱら職員向けの広報誌なのですが、いつもぱらぱらとめくって見ます。今号では、30年勤続、20年勤続の表彰のことが大きく取り上げられており、それぞれ表彰された職員の名前がずらずらと書いてありました。30年表彰を見ると、おぅっ、この人もか…と知った名前が出てきます。結構、区の職員とも付き合いがあったんだなぁ…でも、そうか、30年か…考えてみれば、私も、普通に大学を出て普通に卒業して普通に(今では普通じゃありませんが)正社員になっていれば、30年勤続になる年代です。この30年間、何をしてきたっけ?
 そういえば、先日、ある会合で「池尻さん、フリーターしてきたんだからカミングアウトしたら?若い人たちが親近感持ってくれるかもよ」なんて言われてしまいましたが、本当におよそ安定性や計画性のない生き方をしてきました。職種も、身分も、あれやこれや。白状しますが、議員になるまで「一時金」なるものをもらったことがありませんでした。自分はある意味でみずから選んだ生き方ではありましたが、求めずして30年間もこんな生き方を強いられたら、本当に苦しいだろうな、と思います。決算の中で、フリーターも不登校も、何でもかんでも「道徳心の欠如」が原因だなんて見事な道徳観を披瀝した方がいましたが、世の中、そんなもんじゃない。
 今日明日は見えても、10年後はともかく1年後さえ見えないような人生は、とても苦しい。これだけ社会に依存し、社会に拘束されながら、すべてが自分の責任とされ、社会が自分の明日を支えてくれるという実感が持てない時代。かつて“疎外された人間”という観念が人々を大きく捉えた時代がありましたが、まさに人間疎外、ここに極まれり、です。
 もっとも、“永年勤続”にもそれはそれで辛さと苦しさがあるはず。長い間、区と区民のために仕事をして下さってきた皆さん、まずはご苦労様でした。

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