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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

アスベスト …なぜまた?

 今日の区議会環境まちづくり委員会で、区立施設のアスベスト含有吹き付け材に関する再調査の結果が報告されました。
 もともと、練馬区は、2003-4年度にすべての区立施設で吹き付け材のアスベスト含有調査をいったんは終えました。にもかかわらず、今回あらためて区民施設79、学校103校などの再調査を行った理由は、前回の調査の際には対象から外れていたトレモライトなどの「新3種」の有無を確認するためでした。
 しかし、結果は、“予想外”なものでした。つまり、新3種が見つかったのは1ヶ所のみであった一方で、なんと7施設17ヶ所で、クリソタイルなど前回の調査で「不検出」とされた種類のアスベストが見つかったのです。

 なぜ? なぜまた?

 中でも深刻な結果となったのは、開進第一小学校です。以前の調査ではアスベストがまったく検出されなかったこの学校で、今回は3つの普通教室などでクリソタイルのほか、クリソタイルよりもはるかに発がん性の高いクロシドライトまでが検出されました。ある普通教室の天井からは、クロシドライト10%、クリソタイル24%と「いまどき…」と思うほど高濃度のアスベストが確認されたのです。
 これだけのアスベストが、なぜ前回の調査では見つからなかったのか。真剣に、深刻に、省みなければならない問題です。しかし、それだけではありません。
 今日、私は開進第一小の現場を視察してきました。アスベストが吹き付けられた天井は、一部に人為的な傷がありましたが、全体としてはさほど荒れてはいないようでした。しかし、配膳室(クリソタイル6%)は違いました。この部屋は、おととしの耐震工事で天井が激しく改変されていたのです。
 悪夢を見る思いです。5年前、まさにこれと同じことが、つまり天井の吹き付けアスベストをそれと知らずに傷つけ剥ぎ取るという危険極まりない、そして違法な工事が、区立の中学で行われていたからです。
 あれだけ大きなエネルギーと経費を注ぎ込んで行ったアスベスト調査は、いったいなんだったのだろう…。
 このほかにも、今回の調査結果はたくさんの問題を投げかけています。しばらくはこだわって行かざるを得ない。そう痛感しています。

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