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「発言取り消し」で、動議を可決 ~議事進行に異議あり!~

練馬区議会が、荒れています。本会議の一般質問(6月2日)で、公明党・うすい議員が共産党を名指しで批判、同党が「人道にもとる行為」をしたとまで言う。これに対して、共産党・とや議員が翌日、自身の一般質問の中で「事実無根」と強く反発。こうしたやり取り自体が異例なことなのですが、共産党のこの反論に対して公明党が「とや議員の発言の取り消し」を求める動議を提出、他の議員から議事進行などの動議を求める発言が続いたにもかかわらず、それらを無視して議長が採決を強行してしまったのです。

    ➡うすい議員の一般質問の録画は区議会ホームページのこちらで見ることができます。

    ➡3日のとや議員の一般質問と動議のやり取りの録画はいまだにアップされていません
議場にいて、私は思いました。もし私が、私の発言の取り消しを、議会の多数決で迫られたらどう感じるだろう? すごいプレッシャーだと思います。誰が見ても明らかな事実誤認とか、誰かの名誉やプライバシーを深く傷つける発言とか…そういう場合なら、自分でも「ごめんなさい」と言って取り消すことになるでしょう。
でも、そうではない。自分では、そんなことやっていない、言っていないと信じていることを、釈明も説明の機会も与えられないまま「取り消せ!」と迫られるとしたら、あるいは考え方や評価の異なることを一方的に断罪されたら、怖い。悔しい。納得できない。
こんな議事の進め方は、おかしいと強く思います。だから、私は、議事進行のために動議を主張し続けました。私が動議を提出しようとしていることを、議長も気が付いていました。しかし、無視されました。これもまた、おかしい。いや、不当だ! と言うべきです。
もともとうすい議員がどんなことを問題にしたかは、ぜひ上に紹介した区議会のホームページで確認してください。ここで言われている「署名の強要行為」が事実であるのかどうか、私には確認するすべはありません。本当に事実であるとしたら、政治活動のあり方として、しっかりと検証すべきテーマだと思います。しかし、少なくとも議会の公の場では、事実を確認する手続きすら取られなかった。そしてそれにもかかわらず、議員の発言の取り消しを求めるという、たいへん重い意志を議会は決してしまった…。

議会は、言論の場です。議員の発言の自由は、議会制民主主義の根幹のひとつです。その発言の「取り消し」を求めることは、たいへん重い行為です。その重さにふさわしい、慎重かつていねいな議事が図られたとは到底言い難い。「強要」や「人道にもとる」などという極めて深刻な指摘が事実であるかどうかが問われているのですから、なおさらです。
こうした経過の中で、いくつもの会派が、同じような思いを抱きました。そして、昨日、共同で議長に申し入れを行いました(右写真)。「うすい議員の動議の撤回、取り消しを含む議事のやり直しを求める」というものです。
議長の対応を、注視しています。

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