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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

言葉の軽さ ~姿見えぬ新・光が丘病院(続)~

 4月からの新しい光が丘病院がどんな病院になるのか。練馬区も、地域医療振興協会も、いろんなことを語っては来ました。しかし、今、振り返ってみて、それらの言葉にどれほどの真実があったのか。あるいは、言葉を発するものの誠意と真剣さがどれほど込められていたのか…。ことは医療、命にかかわる問題です。何よりもいつよりも、言葉の真実味と真剣さが問われるはずのこの課題で、語られてきたたくさんの言葉は本当にむなしく消え、あるいは裏切られた思いをすら私たちの中に残しています。
 去年の11月から12月にかけて、地域医療振興協会と練馬区が主催しての説明会が計4回、区内各所で開かれました。その中で協会の開設準備室本部長の藤来先生が語った言葉も、そのひとつ、いや最たるものです。例えばこんなやりとりがありました。(説明会の記録は区のホームページ、こちらからご覧になれます)

Q.周産期セミオープンシステムが4月から、それからCCU、心臓の循環器についても4月からオープンしていただけるのか。
A.本部長 日大練馬光が丘病院がされている医療については、とにかく4月から引き継ぎます、という約束で準備しています。
Q.重度の障害を持っており、日大練馬光が丘病院の担当医でないと医療を続けていくことが困難と思われる。新病院の新しい医師が、今行っている医師の医療技術を受け継ぐことができるのかどうか心配だが、その点について教えていただきたい。
A.本部長 細かいお話をお聞きしていないので、どこの部分がどうとかいうのが分からないのですが、当然今かかられている患者さんについては、引き続き地域医療振興協会で診させていただいて、責任のある形で医療を継続させていただきたいと考えています。

 練馬区が「日大と同等の医療」を繰り返すのに呼応するかのように、「日本大学が専門性の非常に高い医療をされているということは重々承知しています。それも含めて引き継がなければいけない、レベルを落とすことなく引き継がなければいけないと考えています」といったことも言っています。
 もし、こうした発言がその通りに現実のものとなっていたのなら、私たちの元に寄せられてきている患者さんの悲鳴や不安、転院先を探し、退院を迫られる不安は、きっとなかったでしょう。「今かかられている患者さんについては…責任のある形で医療を継続」すると公言しているのですから。
 言葉の持つべき重みを、つくづく考えさせられます。

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