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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

節電の中のバリア・フリー

 弱視のお子さんを持つお母さんから、少し前、投書を頂きました。

 今年初め、西武池袋線の石神井公園駅が高架化し、エスカレーター、エレベーターが完備され、とても綺麗で、便利な駅となりました。しかし、震災以降、節電対策が実施され、あたり前の事ですが、駅構内がうす暗い事に、驚きました。
 私の子どもは「弱視」です。段差、階段など、照明を頼りにしている事が多いので、危ないな、と感じました。そんな中、ある講演会に参加しました。「エスカレーターの手すり」について、話されました。視覚障害者の約9割が「弱視」であり、エスカレーターの上下の流れが分からず事故が起きているとの事でした。
 そこで改善策の一つとして、取り上げられたのが、手すりにシールを貼るという案です。手すりは、常時動き続けるため、シールを貼ることで、上下の流れがすぐに分かるというものでした。電力を使う事でもなく、コストも安く、エスカレーターの機構や運行には全く影響がない、という事でした。
 その後、西武池袋線の練馬駅で、シールを貼ったエスカレーターを見つけました。緑の手すりに、白の三角マークが入った、コントラストのはっきりした、シールでした。視覚障害者だけでなく、高齢の方でも、とても分かりやすいものだと思います。色々な駅で、こういった案を、加えていただくと、より安全で、便利な駅になると思います。

 投書は、このシールを他の駅でも貼ってもらえないだろうかという希望をつづって締めくくられていました。上の写真が練馬駅のエスカレーターのシールです。

 確かに、よく目立ちます。とくに「弱視」の人にとっては、聞こえるか聞こえないかの音声案内、あるいは点字ブロックなどよりも効果的でしょう。節電の中で、とかく置き去りにされがちなバリアフリーの取り組み。考えてみたいものです。

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