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副区長のこと ~「仮設」について何を語ったか~

 今の副区長は、昨年6月に議会の同意を経て任命されました。それまでは現職の総務部長で、私が議員になった当時は子育て支援課長だったと思います。議員を10年もしていれば、理事者の皆さんもそれぞれに立場が変わり、責任も大きくなるものです。
 前回の記事で書いたように、光が丘病院問題を巡る副区長の発言は、私にはとても理解できるものではありませんでした。しかし、副区長の首をかしげるような発言は、他にもありました。例の「仮設」建築物についてです。
 2月16日の区議会企画総務委員会で、区の建築安全調査委員会の最終報告に関する質疑がありました。この日私は、資料の中に「リース」で作られた学童クラブがあることを知り、そこから「仮設」建築の問題を聞いています。その時、副区長は自ら答弁に立ちました。こんなやり取りです。

◆池尻成二委員 …もう1点、リースというのは、通常は仮設ではないかと思うのですが、本設なのですか。二つの学童クラブのリースというのは、仮設ですか、仮設ではないのですか。確認してください。
◎文書法務課長 すみません、この点は不明です。現段階で仮設かどうかというところがお答えできなくて申しわけございません。
◎副区長 学童クラブの件については、私は子育て支援課長をやっておりまして、多少経緯を存じておりますので申し上げます。
 学童クラブについては、需要に対応して新設していかなくてはならないという中で、たしか秋以降に募集を開始して、それによって新設の学童クラブをつくるということで、非常に短い、タイトな時間の中で新設の学童クラブをつくらなくてはならないという中で、窮余の策として、リースですと手続は業者が全部やりますので、ということでリースで対応していたという歴史がございます。実は私が子育て支援課長になったときに、これはやり方としてまずいだろうということでやめました。区が直接施工するようにしまして、一番短いやり方としては性能発注ということで、設計と施工を一つの業者にやらせる方法で工期を短縮して、やるような形に変えた経緯がございます。ですから、当時のリース物件については、基本的に本設という形でつくっているという経緯はあると思います。

 文書法務課長は、このとき、仮設か本設かは「確認できない」と答えました。実際には、後日わかったように、調査委員会の中では明確に仮設の学童クラブがあるという資料が示され、議論がされていました。文書法務課長の「確認できない」という答弁は、明らかに事実に反します。しかし、副区長の答弁は、それに輪をかけてひどいものでした。副区長は「本設で作った」と明言したのです。副区長は、調査委員会の委員長として、調査委員会資料の決裁をした責任者です。それどころか、調査委員会の資料からわざわざ「仮設」の記述を削除することを決めた場にも副区長がいたとされています。その副区長が、なぜ「本設」だと言い切ったのか?
 副区長の答弁の真意がどこにあったのか、議会の場で問うことはできていません。しかし、経過からしても、副区長の立場からしても、「知らなかった」「思い違いだった」では済まされない話です。この問題では、虚偽と言われても仕方のない答弁がたくさんありました。副区長の答弁は、その最たるものです。

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