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あまりに強引な…

 今日の健康福祉委員会で、「福祉園の委託化について」という報告がなされました。直営の区立福祉園6園のうち4園を、来年度から順次指定管理に移すというもの。案でもなんでもなく、決定したという報告です。障害者福祉施設の中核を直営からはずしていくという重大な報告ですが、しかし、計画自体の是非より何より、このやり方のなんと強引なことか。
 一昨年の9月に決まった「区立施設委託化・民営化実施計画」では、福祉園についてはこう書かれています。

障害者施設のあり方などの検討結果を踏まえ、委託化を進めます。委託化する施設数や委託方法、委託化を開始する時期については、検討します。

 「委託する」とは書いてある。しかし、時期も、方法も、数も、「検討」するとなっているだけ。その検討の結果が今回の報告だとしたら、まずは、案をまとめてみました。こんなふうに具体的に進めたいと思いますがいかがでしょうか、と議会や区民、利用者に意見を聞くのが筋でしょう?「実施計画」は、まず「案」が示され、区民の意見を聞く手続き(パブリックコメント)があり、何度かの議会審議を経て確定されたものです。なんで「実施計画」とせめて同程度のていねいな手続きを取らないのでしょうか。
 しかも、実施計画には「施設のあり方などの検討結果を踏まえ」と書いてあります。自立支援法の下での大きな変革の中で、今後の福祉園がどういう役割を担っていくのかをしっかり整理することは、この施設を委託化・民営化することの是非や効果を見極めるためには不可欠の前提です。ところが、実施計画で約束したにもかかわらず、この検討がどうなったのか、議会にも区民にもまったく説明がないままに、今日の報告が飛び出したのです。
 あまりに官僚的であまりに強引。障害者福祉を舞台に、なぜこんなことになってしまったのか。残念で、腹立たしく、そして悲しくなります。

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