新しい練馬の区長、前川さんの進める区政は、“上から目線”で“区民不在”ではないか。こんな声を聞くことかとても多くなりました。そして、練馬区政の新しいビジョンがを読んで、私もつくづくそう思います。
このビジョン、「素案」の段階で、私はそこに「自治」や「区政への参加」さらには「貧困」や「格差」といった言葉が全く出てこないことを指摘し、こう書きました。
要するに、主権者でありまちづくりの主人公であるはずの区民の姿が、そこにはない。人と人との関係、あるいは地域社会の中に現れている人のつながりの課題や目標について、『ビジョン』はまったく触れていない。まったく注意も関心も払っていないのです。
素案に一部、手を加えた確定版が公表されています。「みどりの風吹くまちビジョン」という名前が付きました。むむ、「まちづくりの主役は道路」と公言する区長の計画、名は体を表さない…と、そこはちょっと我慢して読んでみると、出てきました。「区民の参加」!
(5) ビジョンの実現のために
笑ってしまいました。確かに「区民の参加」が入った。でも、入れたということは、入れ忘れていた、必要だと考えたのでしょう。入れたのはまぁ悪いことではないけれど、それにしても、「区民参加」って区民に指摘されてはじめて気が付くようなこと、入れ忘れていいような理念なのかな…?
しかも、「区民の参加」が出てくるのは抽象的な理念や姿勢を書いたこのところだけです。志村前区長がまとめた長期計画では、「参加と連携による開かれた行政を進める」ということが具体的な施策の柱の一つとしてしっかりと立てられているのです。これじゃ、とりあえず入れただけ。志村区政と比較してさえ、「区民の参加」に対する前川区政の冷淡さ、鈍感さは隠しようもありません。
前川区政は、大型道路事業のように“何と言われようがやる!”といった類いの強引さを隠そうとしない一方で、主権者であるはずの区民と誠実に、謙虚に、真摯に向き合うという姿勢がほとんど感じられません。怖い。
区民不在の区政をどうするのか。区長の暴走を許すのか。区議会議員選挙は、大きな岐路になるはずです。区民としっかりつながりながら区長をチェックしていくのは、まさに議会の責務だからです。
区議選、何としても勝ち抜かなければ。思いを新たにしています。
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