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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

道路に貫かれる学校(その2) ~数字の重さ~ 

「指定交通量調査」は、継続的に区内の主要な道路の交通量を調査しているものです。そのうち、私は「みちづくり・まちづくり通信」で取り上げられた学芸大通りとロードふじみの分を請求し、取り寄せました。問題はロードふじみの方です。
調査結果の中で、私が目を疑ったのは18時~19時の間の大型車の交通量です。結果はこのようなものでした。

学芸大通りの時間帯別交通量調査結果 (訂正前)
2008年11月13日 東大泉6丁目47番付近

ちょっと見づらいですが、18時からの1時間に、下り車線を通った大型車はなんと1,003台! この数字がどれほど異様なものか、たとえば下りの全台数が1,101台なので、なんと91%強が大型車ということになります。また、朝7時からの12時間の大型車台数が合計で1,065台ですから、その94%が18時からの1時間に集中です。その前の1時間の大型車はわずか3台。同じ時間の上りの大型車もわずか3台…。いやいや、もう十分でしょう。この「1,003台」という数字は間違いなく誤りです。私が手にしたペーパーを作成したのが調査をした業者なのか、それとも区の職員なのかは確認はできていませんが、いずれにしても、事実と異なる数字が公文書に、正式の記録として書きこまれてしまったのです。
区の担当課は、情けないことについ先日までこの数字の誤りにまったく気が付いていませんでした。気が付かないまま調査結果をとりまとめ、あろうことかその数字をチェックすることもなく区民向けの広報紙に使用し、そしてその広報紙は何千人、あるいは何万人もの区民に届けられてしまいました。
もしこのたった1枚のペーパーの数字を再確認する努力を惜しまなければ、そしてもしロードふじみの現況を思い浮かべていたら、あの道路に1時間に1,000台もの大型車が通るはずがないことは容易に想像できたはずです。しかし、誰も気づかなかった。意図して見過ごしたとはさすがに思いたくありませんが、たとえ意図せざるものであったとしても、結果的に区は重大なウソをついてしまったのです。あまりに軽率で、あまりに愚かしいミスです。いや、ミスではすみません。この数字は、まさに今、大きな問題になっている135号線の必要性、効果を説明するカギとなる数字の一つとして利用されたからです。(つづく)

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