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大泉第二中をどうする? ~その7~

必要な面積を確保して大二中を「再建」するためには、建築面積が足りない――この第一のハードルは、道路沿道の用途地域の見直し(規制緩和)を行うことで何とかクリアできると「報告書」は言います。しかし、ハードルはこれだけではありません。二つ目の大きなハードルがあります。それは「運動場」です。
学校は、校舎などの建物だけでなく運動場についても必要な基準があります。「報告書」は、この基準をこう算定しました。

①運動場面積が7,270㎡あること
②200mのトラックと100mの直線コースが確保できること

ところが、この条件をクリアするのがこれまた難しい。地上構造を基本とした建物配置を前提にすると、運動場面積も足りないし、トラックは170mにしかならず、さらには直線コースは85mしか取れません。体育館などをすべて地下に入れた場合には何とか面積は確保できますが、100mの直線コースはやはり無理です。しかも、地下に入れるとなると利用環境、経費いずれの面からも課題がある。好ましい案ではない…「報告書」はこう検討を進めます。では、どうするか?
そこで出てきたのが、二つの都市計画道路のうち135号線を先に南進させ、232号線は後に回すという“奇手”です。こうすれば、とりあえずは、232号線予定地を使って運動場の面積や形状を工夫する余地が生まれるというわけです。具体的には、232号予定地部分を使ってテニスコートを増やして運動場面積を確保し、100mコースもなんとか引けそうです。200mトラックは、体育館を地下に入れない限りはやはり無理ですが、それでも条件はいくらかなりと改善されます。
そして、報告書はこう結論付けます。

より望ましい運動場面積や機能が確保できるという学校教育環境の観点からは…補助135号線を優先的に整備することが望ましいと考える。

よ~く考えると、笑ってしまうような結論なのです。135号優先にしても、200mトラックは無理なのです。それに、いずれは232号も作るのです。細い針の穴を通すような芸当でここまで結論を導いては来たのですが、しかし、結局、針の穴はふさがっているんじゃないの?と言いたくなりますが、しかし「笑って済ませる」のはやめましょう。ていねいに、この報告書の「結論」を検証してみることにします。(続く)

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