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混乱する学校図書館① ~半数以上で「管理員」配置されず~

区立小中学校の学校図書館で、混乱が続いています。4月、新年度に入って「管理員」が配置されない学校が多数出ているのです。

学校図書館には、区立図書館から派遣される「支援員」と、教育委員会が委託して配置する「管理員」の2種類のスタッフがいます。「支援員」と「管理員」はどう違うのか。なぜ2つの職があるのか。これからどうなるのか…この辺りは、この間、私が議会で繰り返し問いただし要望してきたことですが、とりあえず今日は置きます。とにかく、今年度については小学校65校のうち30校、中学校34校中16校、計46校には「管理員」が、その他は「支援員」が配置されることになっていました。昨年度、やっと全校に配置されるようになり、その2年目ということになります。全校配置とはいっても、各校年100日、つまり平均して週2日でしかありませんが、とにかくどの学校にも図書館の仕事を支えるスタッフが配置されるということはとても大切なことであり、区や区教委も、この一歩を大いに喧伝してきました。

ところが、「管理員」が配置されるはずの46校のうち、半分以上の学校でいまだに人が決まっていないのです。委託仕様書で定められた期限である4月12日までに出された報告によると、46校のうち「管理員」が決まっているのはわずか16校(小学校9校、中学校7校)しかありません。4月も下旬に入ってなお、この事態はほとんど改善されていません。深刻な事態です。

なぜこんなことになったのか? 直接のきっかけは、新年度の「管理員」業務の委託先を決める手続きの中にありました。学校図書館の仕事を支えるスタッフを確保するにあたって、教育委員会は一貫して指名競争入札の方式で業者を決定してきました。入札ですから、価格競争です。「管理員」が導入されてからずつと日建総業という会社が最低価格で札を入れ、仕事を受けてきたのですが、2018年度分の入札で初めて会社が代わりました。新たに最低価格を入れて仕事を取ったのは、株式会社秀光です。入札の結果は下の通り。そして、この入札での業者変更に伴って大きな混乱が生まれてしまったのです。(つづく)

 

コメント

  1. がと より:

    仕様書に定められた期限までに、スタッフを揃えられなかったということは、秀光はすでに契約違反をしています。
    入札というやり方は、公平でなければいけないので、仕様書の内容を変更し、再入札するか、検討しなければいけないですよね!

    • 池尻成二 より:

      おっしゃる通り契約違反です。再入札は、少なくとも今年度については意味ある選択肢とは言えません。区にできることは、契約解除か、あるいは一部不履行を確認したうえで、配置できていない学校についてみずから、つまり直雇用で人を入れることです。昨年度までの管理員の方々も含め、力を貸してくださる方はきっといると思います。