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「高架」案見直し求めて意見書を提出 ~西武新宿線連立事業~

西武新宿線(井荻~西武柳沢間)の連続立体交差事業は、「高架」方式を基本とした都市計画案の説明会が終わり、今日20日が意見書提出の期限でした。この間、一貫して「地下」方式の可能性を探り、議論してきたのですが、都市計画決定という節目の手続きを前に、あらためて自分の立場を整理し、先ほど意見書を投函してきました。短い意見書ですが、長く自説を開陳しても残念ながらそれがそのまま紹介されたり、素材となることはまずありません。端的な主張を示し、明確な見解を聞いてみたいと思っています。
都市計画案に対する私の認識をまとめたSEIJI PAPER も発行しました。以下、そのイメージと意見書の全文です。

SEIJI PAPER 号外(新宿線連立事業特集)のダウンロードは こちら から

西武鉄道新宿線(井荻駅から西武柳沢駅間)連続立体交差化計画に対する意見書

東京都練馬区******
池尻成二

表記都市計画案について、以下、意見を提出します。

  1. 構造形式の再検討、再評価を行うこと。具体的には
    1) 単線シールド方式だけでなく、複線シールド方式による「地下方式」を採用した場合の地形的、計画的、事業的条件の検討・評価を行うこと
    2) 地下方式、高架方式それぞれについて、中井・野方間連立、東村山連立の実績にとどまらず、可能な限り新しい事業実績と技術的知見を踏まえ再評価すること
    3) 事業期間推計中、用地買収期間については買収件数だけでなく、買収面積、買収に係る建築物の種類・形状、買収に係る事業者の体制など実態を踏まえて推計すること
    4) 構造形式の評価の指標として、①まちづくりへの貢献、②関係権利者の合意状況を加えること
  2. 上石神井車庫部分の取り扱いについて再検討すること。具体的には
    1) 車庫部の再築にあたって東側への敷地拡張を回避する方策を改めて検討すること
    2) 車庫部の再整備、配線変更等の意義、目的を精査し、連続立体交差事業の範囲と西武鉄道の事業者負担の割合について適切に評価すること
    3) 車庫を撤去した場合のデメリットについて検証・明示すること
  3. 構造形式の比較検討における透明性、公開性を確保すること。具体的には、地元自治体、専門家、関係住民が参加した公開の会議体を置き、その意見を聴くこと
  4. 「計画の見直し」を求める意志を明確にしている側道部分地権者、車庫東側地権者、北側マンション管理組合などの理解と納得を得るまでは、都市計画手続きを強行しないこと

当該の連続立体交差事業は、コロナ禍の下で厳しさを増す財政状況の中、きわめて多額の税支出を伴うというだけでなく、踏切解消という直接の目的を超えて、沿線のまちのありよう、まちづくりの方針を大きく左右する100年の計とも言うべき事業です。急がば回れ。多数の住民が生活の基盤を脅かされることも併せ考えれば、慎重かつ十分に検討を行い、説明責任を全うすることが都の責務であり、事業の円滑な進行を可能とする鍵でもあります。上記意見を誠実かつ真摯にご検討くださることを希望します。

以上

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