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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

清掃工場建替え計画

 練馬清掃工場の建替え計画に関連して、アセス書(環境影響評価書)の案が出され、説明会が開催されています。昨日日曜の午前中、工場内の会議室で開かれた説明会に行って来ました。
 日曜の午前中、それに「環境影響評価」なんて一般の方には聞きなれないテーマ、来る人は少ないだろうな…と思っていたら、30人以上の方が参加、会場はいっぱいに。皆さんが発言されたわけではなく、顔見知りが多かったわけでもないので、どういう方がいらっしゃっていたのかはよくわかりませんでしたが、でも皆さん、熱心に聞いておられました。
 それにしても、事業者である清掃一部事務組合(一組)の説明のしかたは、ちょっとよくない。たとえば、地球温暖化ガスという評価項目があるのですが、新しい工場がとのくらいのガスを出すかにはまったく触れずに、この工場の発電システムなどでどのくらい排出が削減されるかだけ、パワーポイントで映し出してていねいに説明する。近隣にとってはとても大切な日影の問題にしても、法の規制値を下回っていることだけ繰り返すけれど、建て替えで日影がどう変化するかにはいっさい触れない。意図的なことであったとは思いたくはありませんが、しかし、これはアセスの原則からしても至って不誠実な説明です。
 ちなみに、新たな清掃工場が排出するとされている温室効果ガスは約18万トン/年。これに対して、ごみ発電等による削減量は約4万トンで2割強にとどまります。また、日影では、工場が新しくなることで日影が増える地点が生じ、調査された4地点の中のひとつでは、現在の310分が340分に増えるとのこと。これは、いわゆる複合日影で清掃工場だけが原因ではありませんが、しかし、冬至の日に5時間以上、日が当たらない、そこにまた30分も日影が増えるというのは、決してどうでもよい話ではありません。
 そんなこんなで、一組のアセスに対する姿勢がとても気になった説明会でしたが、何人もの方から、「清掃工場を減らせないのか」「他の区に移したらどうか」「なぜ練馬に二つなのか」と、建て替えの是非そのものに関わるきびしい意見が相次いだのも、印象的でした。私自身、施設整備計画の見直しと工場削減を一貫して求めてきましたが、あらためて原点の議論がすんでいないと再確認させられました。

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