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富士見池 その1

 区内関町北にある武蔵関公園に、富士見池という池があります。もともとは豊富な湧水で満たされ、接する石神井川の水源のひとつであったというこの池も、2~30年ほど前から湧水が枯れ始め、今はほとんど枯渇状態。通常は、石神井川からポンプでくみ上げたり、防災ポンプで揚水した地下水を導入したりして水位を保っています。景観、水環境の保全、釣りやボートなどのレクリェーションなどの目的のために人為的に水を導くこうしたやり方を「環境用水」と言うそうですが、富士見池は、環境省が環境用水のモデルともする池なのです。
 そしてもう一つ、富士見池は石神井川の水流を調節するための「調節池」でもあります。つまり、石神井川の水量が一定以上に増大すれば堰を越えて池に水が流れ込み、水量が減じれば、下流の可動堰からふたたび水が出て行くという仕組みになっているのです。石神井川は河川そのものの改修がなかなか進まず、治水のためにはこうした調節池は大きな役割を果たしています。
 環境用水と調節池--富士見池は、独特な役割、性格を持った池です。その富士見池をめぐって、今、地域が大揺れに揺れています。(続)
                             
                             写真は富士見池下流部に設置された可動堰

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