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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

出張所

 練馬区には、区役所本庁舎、石神井庁舎も含めて、今、17の「出張所」があります。練馬にある本庁舎に気安く行ける人はともかく、そうでない多くの人にとって転居届けや印鑑証明、住民票の交付などでお世話になるもっとも身近な区の施設です。それだけでなく、地域の相談窓口として、青少年育成や地域のコミュニティ活動、防災活動などのひとつの拠点でもあります。
 その出張所の「再編」計画がいよいよ実施段階に入り、そのための条例改正案が開会中の定例区議会に提案されています。その内容は、①出張所を4つの「区民事務所」と13の「出張所」の二つのタイプに分ける、②住民票の交付などの「証明事務」は17ヶ所すべてでこれまでどおり行うが、転入・転居届けや印鑑登録などの「届出事務」は区民事務所に限定する、③17の区民事務所・出張所の管轄区域をなくし「区内全域」とする、といったものです。
 区民事務所は、本庁舎、石神井庁舎、大泉東出張所と光が丘出張所です。何、この配置は?と思いませんか。西武新宿線や有楽町線・東上線沿いには区民事務所はなし。この沿線の人は、転居届けや印鑑登録は電車かバスか、あるいは自動車か、とにかくがんばって区民事務所まで行かなければなりません。「そんな登録はめったにないこと」というのが区の言い分。そうかなぁ…全体の事務の2割近くはこの「登録」なんだけど、それでもどうでもいいことなのかなぁ…。めったにないから我慢しろ、なんて言っていいのかなあ…。なぜ関出張所やたとえば北町の第八出張所を区民事務所にしなかったのか。その理屈が、また振るっています。区民事務所を5つや6つにすると、事務の効率化がうまく進まない、だと。
 効率化も大事。でも、たとえば立野や土支田や北町…など、区内のどこに住んでいても区民の福祉を基本的に等しく保障していくのは、もっと大事。区のこういう発想を本末転倒と言うんです。
 管轄地域までなくなれば、いよいよ出張所は、区政を地域に開き、つなぐ拠点ではなく、ただの事務窓口に成り下がっていくでしょう。 そういえば、機能再編で職員を減らし、浮かせたお金で自動交付機を整備するとか。出張所の職員が、交付機代わりのロボットに見えてこないか、ちょっと心配です。

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