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なぜいきなり「廃止」なのか!? ~練馬区立高野台運動場~

驚きました。前川区長が、区立高野台運動場を「廃止」すると言い出したのです。先日12日の区議会各委員会で報告された『公共施設等総合管理計画(素案)』の中で、「リーディングプロジェクト」の一つとして同運動場の廃止と跡利用の計画がバン!!と出てきたのです。

何しろ、唐突な話です。私のアンテナがよほど錆びているのかと思いもしましたが、いやいや、どう考えても唐突です。
9月26日、区政改革推進会議でこの計画の「骨子」が示されています。そのときには、他のリーディングプロジェクトは記載されているのに、高野台運動場の廃止ともう一つ、「地域施設の再編」はありませんでした。この二つは、最後まで庁内でもめていたのかもしれませんが、とにかく、最後の最後の段階で書き込まれたものです。
区の管理職だって、驚いた人がいるかもしれません。議員なら、なおさらです。“与党”の議員の皆さんだって、ちゃんと根回しを受けていたのかどうか…。
それはともかく、この高野台運動場の廃止方針、本当にひどい。『公共施設等総合管理計画(素案)』と同時に、関係する委員会には「高野台運動場用地の活用について」という書類が提出されました。運動場の跡地を①石神井町福祉園の移設先、②新たな病院誘致の候補地などとして活用する、と書いてあります。しかし、この書類には肝心のことが書いていない。

なぜ、高野台運動場をつぶすのか。
高野台運動場の必要性がないと、誰がどこで判断したのか?

ということです。
『公共施設等総合管理計画(素案)』には、こんな記載もあります。
「社会状況の変化に伴う区民ニーズを考慮し、相対的に需要が低い機能は廃止・縮小します。この結果生じたスペースは、新しい行政需要に応える機能への転換や、老朽化した施設の移転先とするなど有効活用を図ります。」
高野台運動場は、「相対的に需要が低い」施設なのでしょうか? 高野台運動場には、野球場と4面のテニスコートがあります。庭球場の利用率は通年平均で68%、土日祝日に限れば97%です。野球場は通年で36%ですが、土日祝日なら78%です。
利用者から強い要望が出されてきたテニスコートの芝生化や野球場のフェンスのかさ上げがされれば、この利用率はさらに上がるのは確実です。テニスコートも野球場も、区内にはそもそも絶対数が足りていないからです。
なぜ高野台運動場を廃止するのかについて、何の説明もない。廃止される高野台に代わる代替施設の提案など、もちろんない。そして、跡利用の話が勝手に動いていく。こんなおかしな話はあり得ません。
練馬区、どうしたのでしょう。ていねいな積み上げも、責任ある手続きも、誠実な説明の努力も欠いたまま、区民に大きな影響を及ぼす計画が次々と打ち上げられています。光四中や小竹小の廃校しかり、そしてこの高野台運動場しかり。乱暴な施設の廃止を許すことはできません。

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