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「廃プラ」総資源化?

 5月1日付の日経新聞に、「廃プラすべて再処理 政府検討 事業者に義務付け」という記事が出ていました。

 政府はすべての廃プラスチック製品を再処理する仕組みをつくる。現在は別々に回収しているコンビニ弁当などの容器包装とほかのプラスチック製品をまとめて回収し、新たにプラスチック製品にしたり、燃料にしたりすることを事業者に義務づけることを検討する。資源の効率利用と温暖化ガスの削減につなげるのが狙いだ。廃プラスチック製品のうち7割を占める容器包装は全国の半数以上の市町村が分別して回収、容器や食品メーカー、小売業者の費用負担で再処理している。ただ残りの市町村は回収費用がかかるなどの理由で再処理していないほか、それ以外のプラスチック製品は焼却されているのが現状だ。

 この記事の真偽については情報がいろいろと錯綜したようですが、政府内にこうした動きがあることは間違いないようです。4月に政府・与党がまとめた「経済危機対策」の中には、こんな項目があります。
・廃プラスチックの総資源化(都市油田開発)〔2020 年までに年90%以上の資源化を可能とする革新的技術開発等を推進〕
 「総資源化」を、具体的にどんな形で進めるのか、容器包装リサイクル法はどう変えるのか、費用負担や自治体の関与はどうするのかなど、一筋縄ではいかない問題もたくさんありそうですが、しかしもしここにある通り「廃プラスチックの総資源化」が進むとしたら、自治体の清掃・リサイクル事業にもとても大きな影響を及ぼすに違いありません。
 今のように、「容器包装」だけはリサイクルするが、他の製品プラスチックはすべて燃やしてしまうというあり方は、資源回収のシステムとしてはなんとも不合理で中途半端です。製品プラスチックのほうがリサイクルに適しているものが多々含まれているし、製品プラスチックのほうが焼却に伴うリスクが高い場合も決して珍しくないからです。
 「廃プラスチックの総資源化」--この動き、要チェックです。

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